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  ミネラルと健康[1]
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□ミネラルと健康 [1]

 今なぜミネラル?

今、私達は便利で豊かな社会に住んでいます。お店にはあらゆる食品があふれ、
ファーストフード店では気軽にレストランでは豪華な食事を楽しむことが出来ます。
一方、世界に誇る国民皆保険により、病気になれば気軽に治療を受けることが出来
ます。幼児死亡率は低く、平均寿命は20年来世界一を続けています。

しかし、このような一見不安のない社会にあって現実には私たちは健康について不
安一杯であり、高齢化社会を向かえ益々その度合いを強めています。1981年癌の
死亡率が1位に躍り出て以来脳血管疾患、心疾患等、所謂生活習慣病が死亡率の
上位を占め増加しつつあります。そして、成人病と言われたこれらの病気は、今や若
い人にも稀ではなくなってきています。また、以前には稀であった花粉症、アトピー
等アレルギー症はありふれたものとなり、更には1億総半病人とまで言われるほど、
原因不明の病気が増加しています。そして、このような中で家計にに占める医療費は
増加し続け、経済的にも私たちを不安にしています。

いち早く豊かな社会を築きあげたアメリカは、1970年代にこのような状況に直面しま
した。危機感を抱いた時のフォード大統領は、1975年著名人ジョージ・マクガバン
を長とする諮問委員会を設置しその原因の調査を開始しました。医師、生物学者、
栄養学者等の専門家3000名以上を動員し、2年に渡る大掛かりなその報告書「アメ
リカ合衆国上院栄養問題特別委員会報告書」(マクガバン報告書)は、
 

   ミネラル、ビタミンの不足が目立つ。
    肉食を減らし野菜等の植物食を多く摂ること。

   栄養重視の医学を成し、そのような医者を養成すること



と結論付けています。このレポートは、その後の「嫌煙権運動」「自然食(日本食)ブ
ーム、ミネラル等のサプリメント、その他の健康食品の開発」、「栄養重視の医学教
育」「代替医療の研究」等、健康維持に大きな影響を与えました。そして、1990年代
後半より癌の死亡率が減少し始める、と言う成果を生みつつあります。

しかし、未だ西欧に追いつき追いこせの高度成長期にあった日本においては、既に
このような兆しを見せていたのにも拘わらずごく一部の東洋医学や自然農法の市井
の研究者以外には、このマクガバンレポートに注意を払いませんでした。90年代に
入り、アメリカの分子栄養学に触発された科学者やようやく西洋医学の限界に気づき
始めた少数の医師達が栄養学の視点で現代病について研究し始めました。そして、
90年代後半から今日にかけ食における微量栄養素、つまりビタミン、ミネラルの不足
或いはそのアンバランスに警鐘を鳴らすようになりました。そして今や、このことはラジ
オ、テレビ、雑誌等のマスコミにもとりあげられられるようになり、大きな流れとなろうと
しています。

マクガバンレポート要旨

現在の我々の食事は不自然で、まったくひどいものである。この食事が、ガン、心臓病、糖尿病などの現代病を生んでいる。現代の食事は我々が気づかないうちに以前とまったく違がったものになってしまっている。

ビタミン、ミネラルの不足が目立つ。特にカルシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンEの不足はひどい。これは、典型的な若死にのデータである。これら栄養素の不足は、調査対象者の生活水準とはまったく無関係である。

現代の医師は栄養素の知識を全く持っていない。このため間違った食事を与えられ、病気が治らなかったり、治りが遅れたりするケースが多い。

従来の医学は、食事と病気の関連という栄養の根本問題をまったく無視してきた片目の医学だった。アメリカの医大で栄養のコースを必修項目にしている大学はわずか4%に過ぎない。医師の再教育が必要だ。このような単純な事に気づかなかったのは20世紀の医学を特有のひとつの思考回路、偏った思考回路が支配した為である。それは、一言で言うと、病菌退治の思考回路だった。その結果は栄養知らずの医師ばかりを生んだ。しかも、その片目性に気づかず、それが医学の全てだと考える風潮を世間に浸透させた。現代病は現代医学では治らない。これが、現代医学の最大の弱点である。

ガン、心臓病、脳卒中、などの病気は、現代の間違った食生活が原因になって起こる食源病である。この間違った食生活を改めなければ、いくら病院が増えても問題を根本的に解決することはない。

現代医学は薬に偏った栄養軽視の医学である。病気を治す根本は薬ではなく、体の持っている本来の修復力である。これを高めるのに最も大切なことは食物に含まれている栄養素であり、栄養の知識を持った医学に急いで変える必要がある。

人の体は、それを構成している一つ一つの細胞が正常なバランスをとっていれば、病気にならない。また、細胞を正常に働かせるようにすれば、病気は治る。細胞に栄養を与えることが、これからの新しい医学である。

森山晃嗣著
 <アメリカはなぜ「ガン」が減少したか>

1977年『アメリカ合衆国上院栄養問題特別委員会報告書』(マクガバンレポート)より抜粋

染井吉野
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