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<食道がん>野菜と果物で危険半減 厚労省研究班 8月14日12時22分配信 毎日新聞

野菜と果物を多く食べる男性は、あまり食べない男性に比べ、食道がんになる危険性がほぼ半減することが、
厚生労働省研究班(担当研究者、山地太樹・国立がんセンター予防研究部研究員)の調査で分かった。
今月号のがんに関する国際誌電子版に掲載された。

研究班は95年と98年、8県の45~74歳の男性約3万9000人を対象に、食事に関するアンケートを実施し、
野菜と果物の1日あたりの摂取量を推計した。04年までに、116人が、食道がんのうち日本人の大半を占める「扁平(へんぺい)上皮がん」と診断された。
国内の食道がんの患者は、男性が8割以上とされる。

分析の結果、野菜と果物の合計摂取量が1日平均544グラムと最も多いグループが食道がんになる危険性は、
最も少ない同170グラムのグループの52%にとどまった。また摂取量が1日100グラム増えると、危険性は約10%減った。
種類別では、キャベツや大根などのアブラナ科の野菜の摂取と、危険性の低下に関連が認められた。

喫煙、飲酒習慣がある人でも、野菜と果物を多く食べると危険性が減った。
喫煙習慣があり、日本酒を1日2合以上飲む人では、多く摂取する人の危険性が、少ない人より6割以上も低かった。

山地研究員は「食道がんの予防には、禁煙、禁酒が第一だが、野菜と果物の摂取にも予防効果が期待できることが分かった。
アブラナ科の野菜は、がんを抑制するとされる成分『イソチオシアネート』を多く含むため、効果があるのではないか」と話している。【関東晋慈】


放送大学 2005年開設       生命と金属の世界

主任講師

原口 紘炁 (名古屋大学名誉教授)

全体のねらい

私たち人間の身体も、また動物、植物、微生物などすべての生物も元素から構成された化学物質でできている。生物の特徴は、生体を構成するアミノ酸、タンパク質、核酸、脂質、糖類などの生体有機物を含む約100兆個の細胞が、生命機能を維持するために生体物質の合成と分解を繰り返し、代謝を行っていることである。このような生体物質の構成成分としては有機物質がほとんどであるが、生命活動の維持には従来「ミネラル」と呼ばれた無機物質も欠かすことができない。最近の微量分析法の進歩によって、ミネラル成分の多くは金属元素であり、生体中には微量であるがほとんどの金属元素が含まれていることが明らかになってきた。そして、その多くはタンパク質と結合した金属酵素として、生体物質の合成と代謝に関与していることも分ってきた。本講義では、生命活動に関与する金属の役割について解説するとともに、私たちの健康と病気、食生活、さらには環境問題との関連について考えてみたい。

テーマ 内容 執筆担当講師名
(所属・職名)
放送担当講師名
(所属・職名)
1 序論‐人間と金属のかかわり 人間は生活の中で様々な金属を利用してきた。石器文明の後に鉄器文明、青銅器文明と呼ばれる金属を利用する文明が誕生し、武器や農耕器具、生活用品に利用した。また、金、銀、銅は装飾品に古くから用いられた。現代社会でも、多くの種類の金属が使われ、私達の生活を支えている。本章では、このような人間生活と金属のかかわりに加えて、私達の身体の中に存在する元素の種類と濃度について考える。また、地球上のすべての物質、すべての生物(人間を含む)にはすべての元素が存在すると考える「拡張元素普存説」について説明する。 原口 紘炁
(名古屋大学名誉教授)
原口 紘炁
(名古屋大学名誉教授)
2 生体中の金属‐必須性と有害性 私達の身体も化学的に見れば元素で構成されていて、元素からつくられる化合物から成り立っている。多くの生物と同様に、人体も基本的には水と有機物から構成されているが、人体中には微量だが金属元素も含まれている。従来は「ミネラル」と総称されていた微量の金属元素が、人体中で重要な役割を果たしていることが分かってきた。本章では、人体中の微量金属の種類と、元素の必須性と有害性について説明する。 同上 同上
3 元素の化学的特性 現在は110種類を越える元素が知られている。本章では、元素の発見史とともに、元素(原子)の構造と化学的性質の関係について概説する。化学では物質の基本構成要素として元素(element)を定義するが、これは物理における原子(atom)と同じである。元素の化学的性質は原子核周囲の電子の種類と数によって周期的に変化することから、元素の周期表としてまとめられている。ここでは、元素の化学的性質の周期性とともに、金属元素の特徴について説明する。 同上 同上
4 地球における元素の分布 地球は半径約6400kmの太陽系惑星の一つで、表面に豊富な海水が貯えられているので「水の惑星」とも呼ばれる。ここでは、地球の構造と元素の組成(分布)について学ぶ。地球の表層部分は「地殻」と呼ばれ、地殻の元素分布は「クラーク数」として有名である。地球全体及び地殻の元素分布と「元素の地球化学的分類」から、元素の化学的性質と地球の構造の関係について考察する。 同上 同上
5 海洋における元素の循環 地球の表層約70%は海洋で、その平均深さは約4000mにもなる。この海洋で約38億年前に原子生命が誕生し、進化してきた。また、現在でも海洋には多種多様な生物が生息し、人間にとっても食糧となる海洋生物資源として重要である。さらに、海洋の存在とその変化は、地球環境の保全にも大きな影響を与える。海洋における元素の分布とその循環が、生物の存在を可能にしていることを、「元素の海洋化学的分類」から考えてみる。 同上 同上
6 生体物質の種類と役割 人体の約70%は水であるが、そのほかにアミノ酸、タンパク質、核酸、脂質などの様々な生体物質が存在し、合成と代謝(排泄)を繰り返して生命を維持している。ここでは、タンパク質を構成する20種類のアミノ酸、生体機能を支えるタンパク質、タンパク質合成の遺伝情報をもつ核酸、細胞膜を構成する脂質の種類と構造、および生体における役割について解説する。 同上 同上
7 金属と生体物質の結合‐金属錯体の生成 金属は生体物質であるアミノ酸やタンパク質と結合して、血液や細胞中に存在している。このように、金属がアミノ酸やタンパク質と結合した化合物は「金属錯体」と呼ばれ、様々な生体機能の発現に重要な役割を果す。ここでは、金属錯体を生成する錯形成平衡の概念とともに、金属錯体の基本構造について考察する。また、光合成を行うクロロフィル、造血作用に関与するビタミンB12など、タンパク質以外の生体物質における金属結合についても言及する。 同上 同上
8 金属とタンパク質 前節で述べたように、様々な金属イオンはタンパク質と結合して生体中に存在している。このような金属イオンと結合したタンパク質は「金属タンパク質」と呼ばれる。その代表的なものが鉄を含むタンパク質であるヘモグロビンである。ここでは、様々な金属イオンが関与する金属タンパク質の種類と構造、またそれらの生理機能発現について学ぶ。その中でとくに、鉄タンパク質であるフェリチンによる鉄の貯蔵、トランスフェリンによる鉄の運搬、カタラーゼによる抗酸化作用について解説する。 同上 同上
9 金属酵素の働き 金属タンパク質の中で酵素(enzyme)として機能をもつものは「金属酵素」と呼ばれる。金属酵素は、タンパク質合成、遺伝子合成、生体物質の代謝などの重要な役割を果し、生命維持に欠かせないものである。ここでは、生体触媒である金属酵素の種類と働きについて解説する。その中でとくに、亜鉛を含む亜鉛酵素は、生体機能の維持に重要な数多くの生体物質の合成と代謝、機能維持に関与しているので、詳しく説明する。さらに、セレン、銅、マンガン、ニッケルなどを含む金属酵素の働きについても、生理機能との関連で考察する。 同上 同上
10 核酸と金属 核酸であるDNA、RNAは生体の遺伝情報が塩基配列として保持され、遺伝情報の伝達、タンパク質の合成を行う生体物質である。核酸と金属の相互作用については、未解明なことが多いが、マグネシウムイオンが核酸の3次元構造の保持に必要なこと、金属イオンと核酸構成成分である塩基、ヌクレオシド、ヌクレオチドとの結合については詳しく研究されている。ここでは、このような核酸及び核酸構成成分と金属イオンの相互作用について説明する。さらに、核酸と結合する制がん剤であるシスプラチン(白金化合物)の制がん機構についても解説する。 同上 同上
11 生体中の微量金属を測る 生体中の微量金属を測る(定量)には、金属イオン濃度が1ppt (1×10-12 g/ml)~ 1ppb (1×10-9 g/ml)の検出ができる分析装置が必要である。このような超微量レベルの金属を測定する分析法として利用されているICP-AES(誘導結合プラズマ発光分析法)、ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析法)の測定の原理について説明するとともに、ヒト血液、毛髪、尿、植物、海洋生物中の微量金属のデータについても示す。分析法の進歩は、生体中のほとんどすべての元素の測定を可能にし、「生命と金属の世界」の進歩に大きな貢献をしている。 同上 同上
12 環境問題と金属 わが国はメチル水銀による水俣病、カドミウムによるイタイイタイ病を悲惨な公害問題として経験してきた。このほかにも、鉛中毒やヒ素中毒、有機スズ化合物の海洋汚染、6価クロムによる土壌汚染など、重金属が関与する環境問題がある。その結果、現在では人体および環境に被害を及ぼす恐れのある物質については、環境基準値や排水基準値等が決められ、生命および自然環境の保護が行われている。ここでは、金属が係わる環境問題について、実例を交えて解説する。 同上 同上
13 食物と金属 食品中の金属成分は従来「ミネラル」として表示され、ミネラルの摂取も大事であると言われてきた。ミネラルとは、食品を燃やした後の灰分のことである。ミネラルとしては、血液成分である鉄、骨の成分であるカルシウムの重要性が強調されてきたが、分析技術の進歩により食物中のほとんどの元素の測定が可能になり、多くの元素が生理作用や生命の維持に必要なことが分ってきた。そこで、植物性食品を中心に、元素とその健康維持・増進への効果について考えてみる。 同上 同上
14 健康と病気 私達は「健康でありたい、病気になりたくない」と常に考えている。このような健康状態や病気の診断や治療を行うために、「多元素相関病態診断法」が少しずつ進歩しつつある。病気になるのは、元素の立場からすると、過剰症または欠乏症の問題である。最近では、亜鉛欠乏症による味覚障害、アルミニウムの脳蓄積によるアルツハイマー病などがマスコミでも取り上げられている。血液(血清)の多元素分析による病態解析の現状を中心に、健康と病気について考えてみる。 同上 同上
15 メタロミクスの世界 これまで説明してきた「生命と金属の世界」を著者は「メタロミクス(Metallomics)」として新学問領域の構築を提唱している。メタロミクスでは、金属含有生体物質のことは「メタローム(Metallome)」と呼ぶ。ヒトの全遺伝子塩基配列解読がほぼ終ったとされているが、この遺伝子の世界はゲノミクス(Genomice)、遺伝子群は「ゲノム(Genome)」と呼ばれる。ゲノムはタンパク質のアミノ酸配列を決定することから、ポストゲノムとして「プロテオミクス(Proteomics)」、タンパク質群である「プロテオーム(Proteome)」の研究の重要性が注目されている。しかし、これまで述べてきたように、遺伝子もタンパク質も金属イオンの関与なしでは合成されない。ここでは、講義のまとめとして、「金属支援機能化学」としてのメタロミクスの現状と将来の発展について考えてみる。 同上 同上
水素水に記憶力低下抑制効果、日医大教授がマウスで確認 7月18日20時12分配信 読売新聞
水素水を飲むことで、記憶力(認知機能)の低下を抑えられることを日本医大の太田成男教授らが動物実験で確認した。

 認知症の予防や治療にも道を開く成果で、科学誌ニューロサイコファーマコロジー電子版に発表した。

 ストレスによって記憶力が低下することは知られている。研究チームは、マウスを狭い空間に閉じ込め、餌を与えないなどのストレスを加えたうえで、
記憶力が、水素が大量に溶け込んだ水と通常の水を飲ませた場合でどのくらい違うか、10匹ずつ、三つの方法で6週間かけて比較した。

 その結果、いずれの場合も水素水を飲ませた方が記憶力が顕著に高く、ストレスのないマウスとほぼ同等だった。
記憶をつかさどる脳の領域(海馬)における神経幹細胞の増殖能力も同様の傾向だった。

 研究チームは昨年、水素が活性酸素を取り除き、脳梗塞(こうそく)による脳障害を半減させることを確認。
認知症は活性酸素などによって神経細胞が変性する病気とされるが、
太田教授は「水素水を飲まないマウスの海馬には活性酸素によって作られた物質が蓄積していた。
水素水が活性酸素によって低下した神経細胞の増殖能力を回復させ、記憶力低下も抑制したと考えられる」と話している。


炎症性腸疾患の仕組み解明 北大、根本的治療の可能性
北海道大遺伝子病制御研究所の西村孝司教授(54)らの研究チームは12日、
厚生労働省が難病指定する炎症性腸疾患を引き起こす原因が、
体内にあるリンパ球の一種「CD8T細胞」の異常増殖により生み出される物質だとマウス実験で突き止め、疾患発生の仕組みも解明したと発表した。

 同疾患はクローン病や潰瘍性大腸炎などに代表され、患者は全国に約10万人いるとされるが、
これまで原因は解明されていなかった。研究グループは「根本的な治療薬の開発につながることが期待できる」としている。

 発表によると、CD8T細胞はもともと体内にあるが、大腸内で何らかの理由で異常増殖すると「インターロイキン17」という物質を生み出し、
この物質が炎症を引き起こすことが分かった。

 腸などの消化管で生み出されている「インターロイキン6」はCD8T細胞増殖を手伝う物質だが、
この物質に対する抗体をマウスに投与することにより、CD8T細胞の異常増殖が抑えられ、
マウスの大腸内の炎症がほぼ無くなったことも確認されたという。


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