超ミネラル水ショップ 読書ノート 河合栄一郎著 「生命と金属」(1991~1997年 3版 111P) |
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「生命と金属」(1991~1997年 3版 111P) 河合栄一郎著 1、最近元素(ミネラル)が、生物、人体の健康にとって重要であることが 認識された。「おわりに」で「20年ほど前に起こった学問領域 である。」と言っていますから、今から(2008年)30年以上前である。 2、地球上で少ない、比較的重い元素はおしなべて有毒である。 地中のある種の細菌は、水銀に接する機会が多かったので、それを 無毒化する機能を備えたが、人間は地表にいるのでそのような機会 に接することは少なかったので、無毒化する機能を備えていない。(進化の過程で) 3、水銀、カドニウムなどの有害重金属を無毒化するあるたんぱく質は、 普段は存在しないが、細胞内にこれらの有毒金属が入ってきて、遺伝子に作用した時 遺伝子が働き、、このたんぱく質を生産する。(金属は遺伝子を発現する機能がある) 4、ある種の活性酸素を無毒化する酵素に鉄、マンガン、銅が使われている。 5、白血球の一種である大食細胞は侵入した細菌をとりこみ、ある種の活性酸素を わざわざ生産して、これらの細菌を殺す。 6、鉄といのち ①鉄の反応能力は広い幅を持っているので、もっとも多くの生物機能、生体反応に関与している。 ②鉄は多くのたんぱく質、酵素の中に含まれ、多くの働きをしている。 酸素の貯蔵と運搬 電子運搬・伝達 酸素毒に対する防御 酸素呼吸 酸素化反応等 ③スーパーオキシドジスムターゼ(SOD) 活性酸素について書かれた本に、よく出てくる酵素です。(店長記) ・ 鉄SOD、~細菌の細胞質のなかにある ・ マンガンSOD~大腸菌などの細胞膜と細胞壁の間にある、 ・ 銅SOD~人などの高等生物の細胞質の中にある(亜鉛も含む) の三種類がある。 高等生物(真核生物)にあるミトコンドリアに含まれるマンガンSODは、細菌のSODと似ている。 真核生物は細胞の中にいくつかの細菌を取り入れて利用(共生)してきたが、進化の過程で その生物の一つの器官になった。ミトコンドリアはその一つである。ミトコンドリアはそれが所属する 細胞の細胞核にあるDNA(遺伝子」)とは別のDNAを持っている。 ④生物が発生した太古(45~22億年)の海には吸収しやすい鉄イオンが大量にあったので、生物は 進化の過程で鉄を利用した。しかし、地上では酸化されているので(イオン化してない)、地上の生物は鉄 を取り入れるには容易でなくなり、工夫が必要になった。 ⑤細菌、かび、きのこは鉄を地中から吸収するための化合物(シデリハァー)を周囲に分泌する。 植物は根からこのような物質を分泌することにより、鉄を吸収する。 動物は植物を食べて鉄を取り入れるたり、その他の動物を食べて取り入れる。 7、銅といのち ①銅は鉄と比較してイオン化されにくい。銅がイオン化して海中に溶け、更に沈殿したのは18億年前である。 ②真核生物が発生したのは15億年前で、それ以前の生物には銅が含まれていない。(例外がある) ③銅は鉄と同じく、酸素を運び、貯蔵する酵素に含まれる。 ④神経伝達物質であるドーパミンの代謝に銅酵素が関係している。 ⑤人では脳、肝臓、腎臓にあるが、目の色素部分にも高い濃度でみいだされる。その色素を を作る過程で、銅酵素(チロシナーゼ)が関係している。 8、亜鉛といのち ①人体には鉄についで多く含まれる。多くは酵素にある。 ②亜鉛は鉄、銅と異なった化学反応をおこす。(酸・塩基反応) ③鉄と銅の化学反応(酸化還元反応)は、主としてエネルギー代謝に関係しているが その他のほとんどの反応は酸塩基反応である。例えば、食べたたんぱく質や脂質を 消化して、アミノ酸、ブドウ糖に分解する反応や、逆に細胞内でこれらの アミノ酸、ブドウ糖を使って生体が必要とするたんぱく質やDNAを生成する反応は 酸塩基反応である。 ④亜鉛は海中に鉄と同じほど含まれているので、生物はこれを利用した。 ⑤遺伝子を合成(縮合)する化学反応にかかわる酵素に亜鉛が含まれる(DNAポリミラーゼ RNAポリミラーゼ) ⑥新生児はある種の亜鉛結合たんぱく質を合成できないが、母乳に似たようなたんぱく質が ある。しかし、牛乳には含まれていない。 9、カルシウムといのち ①人体に含まれる金属で最も多い(成人で約1kg) ②筋肉細胞に電気信号が伝えられる場合には、カルシウムイオンそのものが引き金になる。 ③血液凝固反応(かさぶたの生成)にもカルシウムが関わっている。 10、マグネシウム ①細胞内に限っていればカルシウムの10000倍含まれている ②あまり重要な働きは見出されていない。 ③光合成に関係するたんぱく質に含まれている。 11、マンガン ①光合成に関係する酵素にマンガンが含まれている。これは、他の金属で代用できない。 ②酵素の働きの上で、マグネシウムの代わりをできる。 12、クロムとモリブデン ①クロムは遺伝子(DNAとRNA)に含まれているが、まだその働きは解明されていない。 ②モリブデンは多くの酵素に含まれている。硝酸イオンを還元する。 ③モリブデンを含む酵素(ニトロギナーゼ)は空気中の窒素からアンモニアを作るとき作用する。 12、バナジウム ①骨、ミトコンドリア内に多くある。 13、コバルト ①ビタミン12に含まれている 14、重金属の毒性 ①たんぱく質や酵素は特定の構造をしており、金属イオン(本来あるべきでない金属)が結合すると 構造が変化して、その機能を失わせる場合が多い。 ②あるたんぱく質(メタロチオネイン)は重金属が細胞に進入するとき生成され、これと結合して 毒性を取り除く。このたんぱく質は水銀、カドミウム、亜鉛、銀などよって合成される。鉛には このような働きはない。 ③アザラシやマグロに水銀が濃縮されているが、セレンの濃度も高く、水銀と結合して無毒化 しているらしい。水銀鉱山労働者にも同じことが見られる。 (だからと言って、現在のマグロが安全だ、とは言い切れないようだ。~店長記) <コメント> 10年以上も前の本です。予備知識がなければ全てを理解することは 難しいと思います(私自身がそうですが。)が、拾い読みするだけで、 科学者が生命と金属についてどのように考えいるのかをごくごく 大雑把にしても知ることができます。
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