超ミネラル水ショップ 読書ノート 佐藤博著 「癌の生態学」 |
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「癌の生態学」(1986年 210P) 佐藤博著 1、まえがき 病気は可能な限り一般化して理解し、患者は可能な限り個々別々に治療せよ 教科書を疑え 飛躍した推察や仮説は避けるように 2、癌はどんな病気か人の病気としての癌 ①がん細胞を取り除くだけでは終わらない ⇒現代はがん細胞を取り除くことにだけに目が向いている 1900年ころから関心がたかまる ②癌になりやすい素質 がん遺伝子が特定の人にあるのではなく、正常な細胞のある遺伝子がある素質に環境で発現する。 素質は遺伝する ③人の癌の原因はつかみ難い 職業癌以外は発生因子を特定できない 発ガン因子を特定できて、取り除いても癌を取り除くことは出来ない(発癌因子と癌増殖能力は無関係) ④発癌物質の特定は困難 イニシエーター 動物の種類によって異なる プロモーター ⑤癌細胞のふるまい 正常な細胞の働きを残したのもある 悪性 ⑥染色体に見る癌細胞の個性 1個の細胞をラットに移植するとやがて癌で死ぬ 必ずしも、1個であるわけではない 吉田肉腫は40本 異なる場合もある 染色体の数や形は癌により異なる 同じ肝がん細胞でも、異なる その分布も異なる どのような悪性の癌でも環境によっては増殖を停止し、やがてきえる 間質は種類と進行程度により異なる 固有間質 偶然間質 癌組織の中心部に壊死が多い 正常な毛細血管では、血圧が上がっても血流量は変わらない 血流路では変わる ⑦系によって異なる性質 系により異なる~生存日数、移植率、染色体数 薬剤感受性 転移部位 ある抗がん剤がある系に有効でも、他の系で有効とは限らない ⑧モノクロナールとポリクロナール 腹水肝癌 左葉 右葉 が異なる 1個のガン細胞から増殖 複数のガン細胞から増殖 ⑨がん細胞は変異する モノクロナールからポリクロナールに変異する場合もある ⑩癌は一つづつが新生物 細胞分裂で平等に染色体は二分されるかある一定の範囲以内でばらつきがある ⑪人の癌はなぜ転移しやすいか ラットの左心室にがん細胞を注射することにより、動物に転移させることができる 転移部位は異なる 人がん細胞は転移に時間がかかり、その頻度も小。しかし、転移は多い 防御体制の問題 動物実験では防御体制が健全であるから転移しずらい。 あるところを損傷しておくと、そこに転移する (転移しやすい実験動物を作ることが出来るか? 局部ではなく 松下) 手術によりがん細胞をとると、急に増殖し始める~転移が確認される ⑫果たして再発か? 同じ腫瘤でも転移しやすいもの、増殖しやすいものなど、異なる細胞の塊である。 再発とみえても、そうでない場合がある(後から増殖する細胞がある) ある原因で、悪性になったり、良性(自然消滅)になったりする。 ⑬体の防御体制 免疫細胞が異物と判断できない異物がガン細胞~癌の免疫療法の難しさ ⑯癌の免疫の実態 宿主はがん細胞を自己として認識している、或いは異物として認識できない これは、癌細胞のカモフラージュか、あるいは、免疫細胞の弱体化か?両方であろう ガン細胞モドキを作る方法~抗がん剤のきわめて適正な量が作用する時~難しい ⑰宿主を守って、がん細胞をやっつける方法 生体防御機構の出番を待つしかない 一度に多く抗がん剤を与えるグループーA 徐々に与えるグループーB 移植~Aは再移植癌がすぐ増殖する B、しない(免疫的に抑制される) ⑱誘発癌は新しい癌 放射線、抗がん剤治療による癌 癌になりやすい素質を持った人が癌になる。 「癌の個性による免疫の特異的単位制」(ある免疫機構が働く場合とそうでない場合がある) 自然消滅した宿主に、同じ癌を移植しても消滅する~特異的免疫機構 これに、別のがん細胞を移植すると増殖する~癌が個々に違う、免疫機構も個々に違う ⑲癌は独立した生物 ガン細胞(甲)を移植した動物に、その発がん物質をその動物に移植しすると、ガン細胞(丙)になる。 本質的に一人ひとりが発生時点で違う個別性多様性だある ⑳癌の予防法 21、癌研究の進め方 22、動物実験の意義 23、癌はどこまで治せるか ①診断から始まる 良性と悪性の中間のもある 良性でもその隣接部が悪性のもある 早期発見が第一 ②手術、物理方法の効用と限界 拡大手術が一時流行した ③避けられない放射線療法の副作用 ④薬物療法 癌化学療法剤 補助剤 BRM剤 ⑤さまざまなタイプ 癌細胞は増殖が速いことが特徴 白血病は正常細胞になりきらない細胞が、血液中に出されたもの。 ⑥体内で薬の濃度を保持させる工夫 ⑦最大の問題、薬剤の感受性 癌細胞の個性と周りの環境による モノクローンでも効力を失う 薬は数多くあれば良い ⑧補助剤 ⑨BRM剤 生体内の防御機構は、癌の発生により、弱まる。手術等でも弱まる 再発、誘発癌になる 癌の免疫療法剤としてではなく、広義の生体防御機構を賦活するものとして扱う ⑩重視したいBRM剤 女性ホルモン 男性ホルモン 酵素 透析 ⑪真の癌免疫療法はあるか 治療成績向上のため患者不在のことがある。 ⑫集学的治療 最初にBRMを与える(これをしない医師がいる) 患者一人ひとりにプログラムが組まれ、途中で軌道修正し、生化学的、病理学的、画像診断学的に途中経過によって行われるべきである。 抗がん剤は一時的に使う。(さっと切り上げる) 3、癌の生態学 ①がん治療の失敗は死に繋がる、と言う認識が不足している ②封筒法から二重盲検法へ 二重盲検法は癌に適用されるべきでない。世界で忘れられている。 一例一例をていねいに変化に応じて行い、経験を重ねて年次統計のような大きな比較により、過去に対して歴史的対比をする以外に方法はない。 ③個性ある癌に対する薬剤研究 ナイトロシン S25年 ④難しいBRM剤の評価 インターロイキン、マクロファジー活性能 NK細胞 LAK細胞の動き リンホカイン モノカイン サイトカインの因子が活性化する 新陳代謝に関するもの、金属イオンのバランスを調整するのもある 組織修復すいるのもある。 ⑤動物実験から臨床試験へ ⑥動物実験と臨床の間 動物実験ではきれいな結果が出るが、臨床ではそうならない 人における成績をきれいに見せるため、動物実験成績に擬するため、実験と混同する傾向がみられる。 職業癌、ウイルス癌は動物癌ににている 人のがん細胞を動物に移植すると、ゆっくり増殖するものが多い 患者それ自体の比較はできないし、意味がない 3、癌の薬の問題 ①判定評価は合理的か 結果的の代謝の様態が良くなれば良い(癌塊の大きさではない) 総合的に癌を体から追放し、体側の姿勢を正さない限り、癌は再発する 一例ごとの症例報告的積み重ねによる経験と、治療効果の道筋、過程にのみ意義がある。 ②延命と社会復帰こそ基準 一例一例が新しいテストケース がん患者の経過を丹念に記録せよ。そして、かこの記録を丹念に調べよ ③癌の薬はいくらあってもよい 癌の特効薬はない。従って、薬の認可をいたずらに遅らせる意味はない。毒性と副作用のみチェックせよ。 効果は二の次。 ④統計数字の一人歩きに注意 例証を増やせばよい、と言うわけではない。 ⑤副作用と毒性 BRMは継続せよ ⑥作用機序に拘るな、しかし、毒性のチェックを怠るな 大きな弊害をもたらした事件も多い ⑦投与量、投与方法を一定するのは無理意味 ⑧認可基準の問題点 <コメント> 癌の基礎研究とは、こんなことをやっているんだ、と知ることができました。 このような基礎研究を、代替医療についても行えないのでしょうか? 癌には個性がる、癌は全身病である、と言うことが、正しいように思えました。 そうであるとしたら、癌に関わる全ての人(患者もその家族も含めて)はそこから出発しなければならない。 ネット情報によると、乳がんは全身病との認識が広まっているようですが、乳がんだけが全身病であるわけないので、 全てのがんが全身病である、と言う認識は広まっていくように思われます。 「癌の個性」は、がん治療が、個々の患者に対するオーダーメードで行われるべきことを意味しています。 日本には癌専門医が少ないと言われますが、専門医の養成が必要である、と思いました。 著者の姪である「がん患者学」の柳原和子氏はその著書の中で、著者の家には蟹(Cancer)の置物がそこらじゅうに置かれているほど 癌研究に打ち込んだと言います。しかし、この著書の内容は現在の医学生に教えられることはない、と著者自身が述べています。 著者の属していた日本の癌の基礎研究の草分けである「佐々木研究所」のホームページを覗いてみると、 「臨床試験に移行する」 とのことです。長年の基礎研究が生かされることを期待したい。 <空想> 「癌の個性」⇒癌が複数個の遺伝子と複数個の酵素の挙動とが複雑に関係している。 (複数個とは数千と記載されている本もあります。)
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