超ミネラル水ショップ 読書ノート 「がん」になってからの食事療法」 |
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「がん」になってからの食事療法」2002年(187P) 1、はじめに ①ガイダンスの必要性 ・食事をはじめとする代替療法について、現在確実なことはわかっていない。 氾濫する多くの情報は相互に矛盾する場合がある。 ・栄養と運動に対する包括的な総説でも、特定の食事療法を推奨するものではない ・栄養と運動について、患者さんが十分な情報に基づいて、選択を助けるものである ・自分の医療や健康状況の全体を視野に入れることはとても大切。 ・すでに適切な医療や看護ケアを受けていて、そのうえで、症状をやわらげ健康や生活の質を たかめるためのセルフケア法について、情報を求めていることが前提条件になる ②不確実性のもとでの判断 ・がん患者にとって、最も深刻なものの一つは自分自身をコントロールしていると言う感覚が失われること ・ 最も単純な問題でも科学的に実証できていないことが多い中で、 正確な情報を提供する信頼性の高い枠組みを提供するのがこの本の目的 2、がんの段階と栄養学的問題点 ① 食事、栄養とがん予防に関する米国対がん協会ガイドライン (1) 食べ物の大半を、植物性の食べ物から選びましょう。 ・毎日⑤盛り以上のくだものと野菜を食べましょう。 ・ 毎日数回、パン、穀物、穀物製品、米、パスタ、豆類など、他の植物性食品を食べましょう。 (2) 高脂肪食品、特に動物性の高脂肪食品を控えましょう。 ・低脂肪の食べ物を選びましょう。 ・肉類、特に脂肪の多い肉類を控えましょう (3) 体を動かし、健康体重を目指し、維持しましょう。 ・週の大半の日に、中程度以上の運動を30分以上しましょう。 ・自分の健康体重の範囲に留めるようにしましょう。 (4) お酒を飲む場合でも、控えめにしましょう。 ② 第一期がん治療 ・癌の治療期間中には、エネルギーの必要が増加する ・少量の食事を回数多く摂るほうが良いこともある。 ・噛みやすさ、飲み込みやすさ、消化や吸収の容易さ、見た目のよさ、を考慮すべき。 カロリーが多少増えてもこの点を重視すべし ・十分なカロリーを摂ることが大切。 ・通常の食事から栄養を摂ることが出来ない場合は、栄養スナック、栄養飲料を利用する ただし、あくまで、一時的にすべし。 ・倦怠感があっても、可能な限り運動をする。 ③ サプリメント(栄養補給剤) ・ビタミン剤について適切な答えがない。化学療法や放射線療法を受けている患者さんには、 許容範囲摂取量を超えないこと抗酸化物質を含む他の栄養補給剤を避けること。 ④治療からの回復期 ・適切な食物摂取と運動が大切 ⑤第三期、再発癌、二次癌、栄養関連疾患の予防期 ・ほとんどデータがない。 ・乳がん~データが唯一そろっている。 肥満、高脂肪食、果物。野菜が少ない食事で再発の危険が高まる。 ・前立腺がん~飽和脂肪酸の高摂取は危険が高まる。 ~微量栄養素の補給剤で低くなる可能性が高まる。 ⑥末期がんと共に生きる時期 ・顕著な体重減少や低栄養を必ずしも生ずるわけではない。 ・食べ物の選択や食事パターンを、栄養面の必要性の変化に合わせることが大切。 ・痛み、便秘、食欲減退や副作用に対して対処すべし。 ・食欲増進には、種々の薬剤や運動が役立つ ・食事が食べられない時は、栄養上の手助けをするための他の手段もある。 3、がん生存者の栄養についての項目別解説 ①食品衛生 ・免疫抑制を伴う治療を受けている期間中は、病原微生物を含む可能性のある食べ物を避ける。 ②カロリー摂取 ・飢餓状態で癌細胞に打撃を与える、といったかっての理論はあやまり。 ・カロリーを十分摂り、他の栄養素にも配慮する。体重を維持する。 ③体重を維持する。 ・治療期間中に減量するのは良くない ・がん患者はたんぱく質の代謝が全身で高まり、骨格筋の萎縮が進む ・肥満者が健康的な体重に減量するのは、回復期にすべし。 ④脂肪摂取 ・乳がんと脂肪との関係は明らかでない ・大腸癌、前立腺がんに脂肪過多は危険なことは明らかである。 脂肪一般ではなく、動物性脂肪、赤身の肉がダメ。 ・乳がんでは高脂肪食より低脂肪食の方が進行が遅い ・低脂肪食をとる場合は、必修脂溶性ビタミン(A、D、E、K、)を十分確保し、体重の維持を保つこと ⑤果物と野菜 ・果物と野菜は、大腸癌、肺がん、その他数種類の癌の発生率を下げる、と強く考えられている。 そのため、癌の生存率の向上にも効果的と考えられるが、研究されていない。 ・果物と野菜の効果は、含まれるビタミン等の成分を単品で摂ることより、効果が大きい。 これらに含まれる成分の相互作用によって、効果がでる。 ・5盛り以上摂る。 ・1盛りとは、1/2カップの調理した野菜 細切れの果物、1/4カップのドライフルーツ、 1個の新鮮な果物、1カップの緑葉の生野菜 ⑥運動 ・中程度の運動30分くらい。 ・自転車、歩く、泳ぐ、きびきびした部屋の掃除 ・ベットを強いられている場合は、理学療法、筋肉、関節を動かす。 ・寝たきりの末期でも、可能な限り体を動かす。倦怠感や低活力感を防ぐ。 ・多くの地域でその人に会ったプログラムが組まれているので、活用すること。 ⑦アルコール ・頭頚部、肝、乳房等、数種類の癌が発生する危険性が高まる。 ・のみ過ぎないこと、継続して飲まなければ良い。 ・乳がんに対しては、1日1~2杯程度でも危険性は高まる。 ・アルコールはカロリーはあるが、栄養素はないので、食事に注意する。 ・赤ワインに含まれる抗酸化フラボノイドの効果は明らかでない。 3、食事療法 ①断食療法 ・効果は明らかでない。むしろ、栄養不足による危険性が高まる。 ②ジュース療法 ・固形の果物、野菜より効果があるか、明らかではない。 ・他の食物とバランスをとって飲めば、微量成分をよく吸収できるので効果を期待できる。 ・米国対岸協会は毎日5盛り以上を摂取するよう求めていますが、これらをジュースにすることも良い。 ・市販の生ジュースは殺菌したものを選ぶ。 (「病気にならない生き方」の著者新谷実氏は市販のジュースは熱処理しているので効果がない。 ジュースは必ず、攪拌式で自家製にすべし、と指摘しています~店長) ③ヴェジタリアンの食事 ・癌の予防に特別な効果があるか、明らかでない。 ・厳格なヴェジタリアンはビタミン12をビタミン剤で補給する。 ④マクロバイオティック ・少量の白身魚以外の動物性食品を拒否するので、ヴェジタリアンの一種。 ・全粒穀物、野菜、海産物、豆類、発行大豆製品、果物、種実類、これらのスープ、お茶 ・東洋の陰陽に基づき、癌が「陰」「陽」「中」のいずれかに分類されるかにより、個人別の食事を決める。 ・効果は明らかでない。実施者は栄養不足にならないよう注意する。 4、サプリメント(栄養素補給剤) ・摂り過ぎないようにする。 ・ビタミン、ミネラルは所要量の2~3倍以上は摂らない ・ハーブや植物由来のものでも多量は危険 ・含まれる栄養素が同じでもサプリメントが野菜や果物以上の効果があることは明らかになっていない。 ・サプリメントの広告は過大なものがある。 ・動物実験と人では異なる。人への実験はなされていない。 ・治療中の患者への投与は論争中だが避けたほうが良い。 ・栄養素欠乏を補うために、総合ビタミン、ミネラル剤と摂ることは勧められる。 ・栄養所要量~特定の年齢層や性別集団のほとんどの人97%~98%)の必要量を満たすのに十分な、栄養素の 一日摂取量の平均 吸収や個人差を考慮して、推定必要量よりかなり高めに設定されている。 ・栄養所要量の2倍を勧める医師がいるが、賢明な方法ではない。 ・βカロチン補給剤は効果がないどころか、有害である。 ・がん患者のほとんどがサプリメントを服用しているが、製造業者、流通業者、小売業者の流す情報はほとんど偏っている。 ・医師は患者にサプリメントを摂っているか聞く義務がある。 5、相補医療と代替医療における栄養学上の問題 ・相補医療は科学的根拠に基づく治療を補うために利用される、その助けとなる支持手段 (瞑想、鍼灸、しょうが等等) ・代替医療は特定の病気を治す目的の治療 ・代替医療は科学的根拠のある治療を受ける機会を逃す可能性がある。 ・相補医療や代替医療は近年増加傾向にある。 ・ナチュラルだから安全とは限らない。 ・医療者と患者が利用について話し合い、その利益と害の可能性について、患者が十分な情報を持てるようにすることが大切。 (ここが今、最も大切で、欠けているように思います。代替医療を主治医に隠れて実施している方も多いのではないでしょうか。~店長) ・無作為割付臨床試験のない代替医療は利用者にとって科学的根拠のないまま判断しなければならない。 ①亜麻仁油と魚油 ・現時点では明らかでない ②しょうが ・吐き気を抑える作用がある。(胃での局所的効果で、中枢神経に対する効果ではない) ・多量のしょうが錠剤は、抑うつ状態、不整脈を引き起こす。 ③大豆製品 ・試験結果の不一致が多い。 ・食べる人が多いアジアで乳がん、前立腺がんが少ないことで関心を持たれてる。 ・大量に含まれているイソフラボンが抗癌作用があることが実験で認められている。 ・一部の人には有益だが、他の人には有害になる可能性がある。 ④お茶 ・癌にかかる危険が下がる可能性がある若干の研究がある ・普通に食用として飲むお茶以外で、いわゆる健康に良い、とされるお茶には明らかに有害なものがある。 6、代表的な癌の部位ごとの栄養学上の問題点 ①乳がん ・肥満が乳がんの予後に悪影響を及ぼすことが示されているので、身長にあった体重にすべし。 ・治療中の運動は避ける ・一価不飽和脂肪酸の供給源として、オリーブ油、カラの油、アボガド、種実類を摂るべき。 ・赤味肉、鶏肉、乳製品などからの飽和脂肪酸の摂取は制限すべき。 ・オメガー3脂肪酸や亜麻仁油の濃縮サプリメントは薦められない。これを多く含む魚(さけ、いわし、など)で摂るべき。 ・果物と野菜は5盛り以上をとる。食物繊維との関係ははっきりしない。 ・全流穀物、豆類、野菜、果物に富んだ食事がお勧め。 ・適度な運動 ②前立腺がん ・動物性食品は多く摂るべきでない。 ・高脂肪食品も控える。 ・野菜、果物を多く摂る。定期的運動。 ・トマトを多く食べる ・ベーターカロチンのサプリメントは薦められない ・セレンの効果は証明されていないが、飲むなら無機ではなくセレンを強化したビール酵母が良い。 ・ビタミンE ・大豆 ・カルシウム 多く摂ると危険な可能性がある。 ・治療中では利用しているサプリメントの種類を医者に知らせる。 ③肺がん ・果物や野菜が少ないと肺がんになる可能性が高まる。 ・多量のβカロチンは肺がんになる可能性が高まる。 ・セレンは肺がん発生に対して有益な可能性があることが明らかになった唯一の栄養素補給剤。 ④頭頸部~略 ⑤胃がん ・砂糖、蜂蜜、糖蜜、ジャム、氷、フロスト、アイスクリーム、ソフトドリンク等濃い甘味料を摂らない。 ・エネルギーの必要量を満たし、胃がん固有の問題に対応した十分な食べ物選択を確保できるような、 個別的な栄養療法計画を立てることが望ましい。 ⑥大腸癌 ・飽和脂肪酸が多い、野菜果物が少ない、運動不足や肥満が危険高い。 ・治療計画全体を尊守すること、内視鏡的経過観察が大切 7、癌生存者の十分な情報に基づく選択の推進 ①情報の評価 ・信頼の高い情報源でも、収集してゆくに従い混乱する場合がある。相互に矛盾する情報を発している場合があるからです。 ②癌生存者と医療職とのコミュニケーション ・医療職に面会する前に、自分で勉強する。その際、非営利の健康団体、癌診療専門病院、 医療・看護・栄養に関する専門家組織、政府系機関の情報源が提供する文書療法や電子情報で中立で信頼できる情報を 収集する ・面会の前に質問事項を文書化する ・面会の前に必要な資料を持参する。 ・特定の問題について尋ねる時、その動機を説明する。 ・面会の時、だれかに同席してもらい、きちんと質問できて十分な答えが得られたか確認してもらう。 ③十分な情報に基づく選択 ・選択の時大切なことは、情報と目標の両方を、定期的に再評価し更新しながら、がん生存の各段階で、 健康上の必要性が変わっていくことに対応して、両者のバランスをとること。 8、がん生存者の栄養と運動についての一般的な質問に対する回答 ①貧血~鉄欠乏性貧血では、鉄の補給は役に立たず、消化器系に副作用を起こす。 ②代替療法の選び方 あらゆる情報源を当たって、情報を収集する。営利目的の情報源は注意して慎重に 効果を高く流している情報源は疑え ③冷蔵や缶詰の果物や野菜は生のそれと同じか 加工過程で一部失われる栄要素もあるが、同等と考えてよい。 (加熱殺菌していないのでしょうか。そうならば、同等とはいえない。~店長) ④農薬について 有害だ、と言う科学的知見はない。よく洗うこと。 (この場合の科学的とはどういう意味なのでしょうか。今の科学では証明不可能でしょう。 無農薬が良いに決まっていると思えるのですが。~店長) ⑤飲む水の量 毎日8杯以上飲む。 ⑥カフェイン ・その制限は心臓病、睡眠障害に有効。癌には影響しない。 ⑦高繊維食品は食べたほうが良い。サプリメントより、野菜、豆類が良い。癌への効果は明らかでない。 ⑧低脂肪は心臓病には良いが、癌に対しては明らかでないが、低脂肪の方が良い。 ⑨精製等の癌に対する有害性は明らかでないが、控えたほうが良い。 ⑩ヴェジタリアンの食事は注意深いものであれば健康的。しかし、少量の肉を避ける必要はない。 10、解説 本書は米国対がん協会が策定したがん患者向けの食生活指針である 「癌の治療期間中と治療後の栄養:十分な情報に基づいて癌生存者が選択するためのガイドライン」の全訳。 同協会は公益法人で、職員約600人、年間予算10000億円。 A1「利益がある」A2「おそらく利益があるが科学的に証明されていない」 は現時点で生活に取り入れて差し支えない。 1990年代から「科学的根拠に基づく医療」とは、培養細胞や実験動物と対象とした基礎研究ではなく、 実際の患者や人間集団を対象とする疫学研究に基づいて、研究デザインなどに着目して評価しながら、 診断、治療、予防の有効性について判断する医学のこと。 学会発表の論文は信用しないこと。信頼できる論文誌の論文を信用すること。 無作為割付臨床試験でも一致する三件の試験結果が一致しなければ受け入れてはならない。 <コメント> 食物と癌との関係は科学的に明らかになっていることは少なく、19890年代に研究が始まったばかりである、と言います。 従って具体的に 提言できることは少なく、 「正確な情報を提供する信頼性の高い枠組みを提供するのがこの本の目的」である、としています。 情報過多の中を手探りで行くしかないのが現状ですが、大きな意味で出来るだけあやまりを防ぐために役に立つ指摘が多くあります。 興味深く読みました。 しかし、現実のがん患者にとってはあまりにも保守的で、弱々しく思えるのではないでしょうか。 例えばネット情報によると四国がんセンター第1病棟部長の住吉義光医師は、 20年間に2000人のがん患者を診てきたが健康食品が確実に効いた、と言うのは1件だけ、と言っています。 しかし、年間30万人癌で亡くなるとして、その0.05%は150人です。これだけで評価するには、あまりにも短絡的ですが、 現実のがん患者にとって治る可能性があれば、どのようにそれが小さくても挑戦したいであろうし、私はすべきと考えます。 次に、「科学的」と言う言葉が多く出てきます。 「無作為割付臨床試験でも一致する三件の試験結果が一致しなければ受け入れてはならない。」を指しているようです。 訳者は「解説」でそれでも将来評価が覆る可能性があることに留意すべし、と言っていますが、「留意」とは具体的に どうしたら良いか解らないのではないでしょうか。現実には「科学的に証明された」としてマスコミに流れて、みんなが、 どっとそちらに流れるのではないでしょうか。私は、そちらの方が怖いように思えます。 このような証明は永遠の真理ではありえないと思うからです。 それよりも個々人が自己の信念に基づき実践すべきではないかと思うのです。 そして、多くの失敗と成功を重ねた個々人の体験の積み重ねを検証する方が大切のように思えます。 その意味で、数ある体験談は貴重なものと思います。 最後に、農薬についてです。害であることが証明されていない、と言います。 しかし、よく洗って食べろ、と言います。ここに科学のまやかしがあるように思えます。 屁理屈のようですが、そうではありません。 「出来る限り無農薬のものを。費用その他のことでやむ終えない場合は、よく洗って」 と言うのはまどろっこしいのでしょうか。 権威あるところがこのようなことを言うことは、深刻な環境問題から人々の目をそらしかねない、と危惧します。
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