超ミネラル水ショップ  読書ノート  田村徳治著 「正しい水の話」

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「正しい水の話」(1996~1997年 261年) 田村徳治著


 Ⅰ、水道水に信頼が置けないから、「水商売」がはびこる。

   アルカリイオン水、磁化水、ホロン水等の「機能水」~効果なし

   クラスター~磁場、電場を除くと効果が持続すとは考えにくい

 Ⅱ、水の秘密を解き明かす。

   1、うまい水、まずい水

   ① カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄、マンガン等の陽イオンオ(金属イオン) アンモニウムイオンも含む

     重炭酸イオン、塩素イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、フッ素イオン、水産イオンの陰イオン

      が影響する。

     「硬度」はどの程度の缶石(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム)が、ボイラーの壁面に付着するか、を知るための指標で、

     飲み水の指標にはなりえない。

     炭酸ガス(3~30mg/L)と酸素(5mg/)が溶けた水はさわやか。雨水は酸性

    ② 不味くする水溶性有機物

      水道水の水溶性有機物は「過マンガン酸カリウム消費量」によって測定されている。

      「水溶性有機物」は有機物の含有量の指標にはならない。(これに反応しない水溶性有機物があるから)

      「総有機炭素法」がある。

      水質検査で使われる「COD」も「過マンガン酸カリウム消費量」を使っている。

    ③いやな臭い

     さけは川の臭いをかぎ分けて、遡上する。

      ・フェノール系塩素化合物~フェノール樹脂、合成染料

      ・シクロヘキシアミン塩素化合物~チクロ

      ・ジェオスミン塩素化合物、メチルイソボルメオール~かび臭い~肥料が水を「富栄養化」させ、藍藻類を繁殖させる。

                                            これを食べる放線菌がこの二つの物質を放出する。現在の浄化方法では除去できない。

      ・硫化水素~「固ゆで卵の白身のにおい」 温泉の臭い(このお湯を飲むべきでない)

      ・油分

    ④「カルキくさい」は「塩素の臭い」(カルキはカルシウムのこと)

     ・塩素くさい、は沸騰させ、。1日汲み置きする

     ・残留塩素~0.1mg/L以上、上限なし(水道法) ヨーロッパ~0.1mg/L以下

      活性炭素でなくなる。

   ⑤水のいやな味~ナトリウムイオンと塩素イオンまたは硫酸イオンが塩辛くする

東京、大阪の水道水は人の体を2~3回通している。~塩辛い~田舎の水は甘い

⑥重金属(鉄、銅、亜鉛等)~渋みを感じる。鉄:0.5~2.0mg/L 銅:1.5mg/L 以上  亜鉛:5~20mg/L

     マグネシウム、マンガン~苦味を感じる   マンガン:0.5~2.0mg/L マグネシウム:50~150mg/L

   ⑦超純粋は毒ではない~著者自らの体験(特に不味いと言うことはない)

2、甘い水、苦い水

  ①硫酸マグネシウム~下剤

    ・日本列島は西に硬水が多く、東に軟水が多い(東は雪解けで、水量が多いので、ミネラルが薄められる)

    ・一時硬水~加熱により軟水になる(重炭酸カルシウム、重炭酸マグネシウム)~ヨーロッパの水

    ・永久硬水~加熱により軟水にならない。(塩化物、硝酸塩)

      飲料水では硬度を使用すべきでない。

  ②硬水では煮物は出来ないのか?~永久硬水でもやわらかくなる。ただし、高濃度のものは不味い(著者の実験)

  ③「ヨーロッパの水道水は飲めない」は大嘘。東京の水よりうまいところはいくらでもある。

    「日本のように水道水がそのまま飲める国は少ない」もうそ。

3、水の不思議

  ①密度が4℃で最大な物質は水だけ・固体が液体より密度が低いのは水だけ。

  ②クラスターについては、定説はない。X線解析では5~6個、近赤外線法では、2~3個

   うまい、不味いは各人による。

  ③水は食べ物ではない

   水は溶媒である。従って、純度の高いほうがよい。

   水からミネラルを摂るのはあやまり。食べ物から摂るべき。

  ④温泉は本当に健康に良いか~養分が肌から吸収されると言うのはうそ。

4、ミネラルウオーター

  ①ブーム~1988年 フッ素イオン、カドミウムイオンが含まれている物は有害

    ・ナチュラルウオーター~沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の処理をしていないもの

    ・ナチュラルミネラルウオーター~工業化された地下水

    ・ミネラルウオーター~特定の水源から採取された地下水。ミネラルの調整、曝気、複数の水源からの混合あり。

    ・ボトルウオーター~上の3点以外のもの

    ・ナチュラルウオーターとナチュラルミネラルウオーターの区別が明確でない。

    ・ミネラルウオーターは「天然水」とは言いがたい。

    ・ミネラルの濃度は規制されていないので、千差万別。日本のミネラルウオーターは軟水。

    ・ミネラルウオーターからカルシウムを摂取

    ・ミネラルウオーターの国産38種、輸入品15種のいち、15%が平均4.3μgのトリハロメタンが検出された(1992年)

  ②大都市以外の水道水はおいしい。~ミネラルウオーターの必要なし。

  ③スポーツドリンク~意味がない~当量濃度表示は、一般人には理解できない。意図的な感じがする。

  ④乳児はミルクを多く飲ませすぎる傾向にあるので、塩分のスポーツドリンクは飲まないほうが良い。

  ⑤糖尿病患者など塩分を規制されている人も、飲まないほうが良い。

5、水の危ない話。

  ①水道水があぶない

   ・問題点 異臭味

      有機ハロゲン化合物

      農薬  

      毒性人工化合物

      ウイルス混入

      塩素殺菌が無効な病原性微生物

      植物プランクトンによる毒性

  ②水道水中の物質の変異原性、発癌性、細胞毒性とは

    ・変異原性~遺伝子の性質に変化を及ぼすこと

    ・発がん物質の85~90%は変異性物質である。

    ・クロロホルム~発がん性あり、変異性なし

    ・プロモホルム~発がん性あり、変異性あり

    ・プロモジクロルメタン、ジプロモクロロメタン~発がん性あなし、変異性あり

    ・細胞培養試験~酵素応答反応、代謝機能に対して、毒性を検査する

    ・変異性試験と異なった結果が出る場合がある。

  ③発がん性、催奇形性を示すTOX(総有機ハロゲン化物質)

    ・急速ろ過装置は河川水で44.7%、湖沼で65.7%しかTOC(総有機炭素)を除去できない

    ・不揮発性溶存有機物はオゾンでも酸化しない、活性炭でも除去できない

  ④トリハロメタンより怖い有機塩素化合物~自然界では数十種類しかない。~クロラロフェニコール(抗生物質)

    ・1972年 オランダの水道水で見つかる

    ・1974年 ニューオルリンズでみつかる~ミシシッピーを水源~10万人当たり33人の癌死亡者(異常に高い)

・TOXの内70%は正体不明

    ・TOXは水道管を通る間に増加する。

    ・現状ではクリアーできる浄水場がないため、高めの基準値が定められている(0.1mg/L、ドイツは0.025mg/L)

    ・発がん性は何ミリ以下と言う基準値はない。低いほど良い。

    ・温度が10℃増すとで反応速度は2倍

    ・5~10分の沸騰で揮発する

   ⑤沸騰しても取り除けない物質

    ・MX(3-クロロ-4-5-ヒドロキシ-5H-フラノン~強い変異性あり

    ・沸騰すれば安全とはいえない。

   ⑥肝臓細胞破壊(有機植物と病原性微生物)

     ・アオコの毒物(ミクロキスチン)

     ・クリプトスポリジウム 遠視殺菌で死滅しない~埼玉県越生町せ町民の60%が中毒

     ・ウイルス

  ⑦農薬の危険性の研究は遅れている。

   急速ろ過装置では除去できない 活性炭でできる。

  ⑧アルカリイオン水のまやかし

   ・NHK出版「癒す水、蝕む水」

     「水中のカルシウムをさらに吸収しやすく工夫したのはアルカリイオン水で、~水は複雑で高分子化学を理解していないとわからない」

     「水がイオン解離の状態になっていると、イオン性の塩類の他、砂糖やアルコールの非イオン性の物質まで溶解させる」

     「アルカリイオン水とは、水を電気分解して、陰極にアルカリ性の高い水酸イオン水のことを言う」=全てウソ

   高分子化学で水の構造は理解できない。

   アルコールが溶けるのは、水は有極性で水素結合を形成するので、水溶性の物質をとかす。(イオンとは関係ない)

   水を分解しても水素イオンと水酸イオンにはならない。純粋は電気を通さないので、電気分解できない。

   アルカリの濃度が高くなれば、胃壁や腸が溶ける。

   確固たるデーターも示さず、こんなデタラメことを臆目もなく活字にして、恥ずかしくないものだと、あきれ返るばかりです。

   アルカリイオンの堤灯持ち~唖然とするばかり。⇒笑いが止まりませんでした(店長)

   ・アルカリイオン整水器の原理とは

    乳酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウムを入れて、電気分解し陰極と陽極を膜で仕切る。しかし、陰極側にはカルシウムイオンは出来ず、

    水酸化カルシウムが出来るだけです。カルシウムを摂るたいのであれは、卵でも牛乳でもたくさんある。

   (日本にしかない。厚生省が業界の口車に乗ったかしらないが、医療用具として認めている~以前より効能について厳しくなっているようだが

    いったん認めると、薬事法だけで規制するのは、現実的に難しそうです。大手も製造しているようです。=店長、wikipedia)

  ・国民生活センターによるアルカリイオン整水器のテスト結果(1992年)

  ⑨アルカリイオン水と酸性食品

    ・酸性、アルカリ性食品分類は現在では否定されている。

    ・酸性食品を食べると、体液や血液はアルカリ性になるか

  ⑩どんな浄水器がよいか

    ・活性炭と高分子膜フィルターを組み合わせたもの~高性能

    ・活性炭のみ

    ・活性炭とセラミックフィルターを組み合わせたもの

    ※活性炭を銀メッキしたものは、銀に毒性あり。

Ⅲ、生活と水

  ①外国の水は飲めない?

   ・細菌に対する完璧主義は良くない

   ・ヨーロッパの水は硬度が高いので、下痢しやすい、は疑問。東京の水よりうまいのが多い。

   ・ヨーロッパの水は硬水だが、ヨーロッパから輸入されているミネラルウオーターで下痢をしない。

   ・旅行案内会社はヨーロッパのミネラルウオーター会社から裏金あり。

   ・合成洗剤で野菜を洗うのはNG.野菜の表面のワックスに、界面活性剤がつき、とれない。

   ・水道水は塩素が多いので、殺菌効果はある。ミネラルウオーターで洗うのは意味がない。塩素が気になるのなら、浄水器をつけよ。

   ・水がくさる、とはどういうことか。~含まれる有機物が細菌に食われること。

  ②非常災害保存飲料の作り方

   ・冷蔵庫の霜は完全な蒸留水に近い。これを熱湯消毒したペットボトルにつめる。~半永久的に保存可能。(3年の有効期間のある市販のものは、インチキ)

   ・浄水器を通した水道水を、冷蔵庫で水が上に残るほどに凍らせ、その残った水は廃棄し、その氷を溶かして、ペットボトルにつめる。

  ③年に降る雨を利用しよう

   ・透水性舗装

   ・雨水浸透トレンチ

   ・雨水の貯留と利用

   ・水は天からもらい水

   ・水を使うことは水を汚すこと

  ④水道水はどうしてる作られ利

    ・緩速ろ過装置~1829年ロンドンで採用 1892年ドイツハンブルクでコレラ患者8600人死亡、この施設の有効性が認められる 1887年横浜で採用

          大きな敷地が必要 大都市で不向き 新宿の高層ビル地はこの敷地であった。 汚染がひどい場合、機能しなくなる リン酸塩のような肥料成分は

          除去できない。アムステルダムでは、ライン川の水を凝集沈殿した水を、55Km離れた砂丘にポンプで輸送し、2ヶ月かけて地下に浸透させ

          その地下水をくみ上げて、再び急速ろ過した後、緩速ろ過地に導き、これを水道水としている。~ヨーロッパ魂

    ・急速ろ過装置 アメリカ式 1908年 京都市蹴上浄水場で採用、 戦後急普及

          前塩素処理工程 プレークポイント塩素処理方式~塩素によるアンモニア分解 残留塩素は水道水に残ったままになる

          凝集沈殿工程   凝集剤(硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム) コロイド上の粘土、その他の濁りが除かれる 脱色される

                     (自然界では海でカルシウムイオンやマグネシウムイオンでこれらの除去が行われている)

                      (コロイドは荷電しているので、これらのイオンを加えると、沈殿する~陰イオンと陽イオンの中和ではない)

                      (大豆たんぱく質は陰イオンに帯電しているので、カルシウムなどの陽イオンで凝集する)

          急速ろ過工程 砂層でろ過(緩速ろ過の30倍の速度) 水溶性有機物や細菌、アンモニアを十分に除去できない

                    マンガン、臭気、合成洗剤などを除去できない

          塩素殺菌工程  1912年ニューヨーク州ナイアガラの滝を水源とした水道で採用(ドイツが毒ガスとして使用した3年前)

     ・現在は、「高速ろ過装置」「直接ろ過装置」も採用されている。

                         緩速ろ過装置            急速ろ過装置 

           濁度              ○                    ○      ○~ほぼ100%

           色度              △                    ○                 ●~80~50%

           細菌              ○                    ○                 △~50~30%

         アンモニアなど          ○                    X                  X~不能

           臭気              ○                    X

          マンガン             ○                    X

       合成洗剤(ABS,LAS)        ●                     X

        藻類プランクトン          ○                     △ 

          小動物              ○                     ○

    ・高度浄水処理工程~オゾン処理、~塩素より酸化力が強い。(ウイルスも除去できる)(貯蔵できない)(有機物を分解するが、

                                          生成物は未解明、発がん性の疑いあり)

             活性炭吸着処理~1930年代に開始。油のような無極性有機物をよく吸収する。大きな物は吸着できない(オゾンで前処理)

             生物処理、~有機物、アンモニアの除去(前処理がいらない)

             東京都金町浄水場、大阪府三島。万博公園浄水場、

  ⑤海水から飲み水をつくるには。

            電気透析法

            逆浸透膜法~水分子し通さない膜を半透膜と言う。細胞膜も半透膜、海水に圧力をかけて、半透膜を通過させる(逆浸透)

<コメント>

少し古いのですが、水に関して、ある分野に拘った書物(珍説も多い)が多い中で、教科書に掲載されている

知識(従って科学の歴史に耐えてきた知識)に基づき大変分かりやすく書かれています。

日常生活ではこの程度の知識で十分ですし、また是非知っておきたいものです。

その背後に膨大な科学知識と経験があることを感じます。

ただ、著者は科学で全て説明しようとしています。もちろん、著書に書かなかっただけで、

十分認識しているでしょうが、科学で現時点で説明できないこともあります。

例えば、「フランスのルルドの泉」を単なる信仰として片付けていますが、

ごくごくまれに奇跡が起こっています(アンドルー・ワイル)。この辺のことは、留意しておきたいものです。

一読をお勧めします。

                   

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