超ミネラル水ショップ 読書ノート アンドルー・ワイル著 「人はなぜ治るか」 |
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「人はなぜ治るか」(米1983年オリジナル版1988年で増補版)(1993~2005年 16刷 181P) アンドルー・ワイル著 1、日本の読者へ 変わらなければならないのは、医療制度ばかりでなく、医療そのものである。 2、増補改訂版への序文 1970年代前半 ワイルは医学会とは無縁であった。12年ほど周辺医学(代替医学)の研究を続けているうちに 代替医学の専門家とみなされるようになった。 1983年、この本を出版する頃は、代替医療について、奇異の目で見られることはなくなった。 アメリカ医師会に代わって、アメリカ・ホリスティック医学協会が力を持ち出した。 現代の医師たちが、他の流派の医師たちと同じクリニックで働き始めた。 私の診療方法は、診断し、評価しその患者にふさわしい治療法を紹介することだ。~日本にこのような医師が必要だ。~養成するのに時間がかかる。 柳沢和子は帯津良一がそうだ、と言っているが・・・・。 セルフケアーの指導、生薬の処方の後、患者を他の治療にいかに差し向けるか。~害にならないかぎり、効くと思われる妥当な方法は何でも使う。 学生に代替医療家招き、その治療を見聞させる。 医師に非アロパシー医学を教え、そのレパートリーに加える。 さまざまな代替療法を選択する手助けとなるよう、この本を書いた。 害にならない限り、効くと思われる妥当な方法は何でも使うべし。 本書が文化の全領域で起こっている変化、私たちを全体へ導こうとしている変化の促進に寄与することを望む~ワイルは医学以外にも「全体」を求めている。(店長記) Ⅰ、治療と治癒(ホメオパシーの不可解な治癒例) 1、ホメオパシーで治った アメリカのホメオパシー医はMDであり、MDを否定して、アロパシー医に弟子入りしてなる人が多い。 ワイルが実際に自分の病気(食道痙攣)治療に利用した。 肝炎、胃潰瘍、といった同じ症状を呈する多くの患者に共通する「病気」と言う実態を信じない。 個々の患者に特有な諸症状のパターンを見つけることに専念する。 健常者に投与すると似たような症状をおこす物質をみつける。(ブルーヴィジョン~試薬表) 2、類は類を治し、少は多より大なり。 ハーネマン(1755~1843年) 1810年 「医学原論」出版 1780年~1850年→英雄医学の時代 瀉血 大学で教育を受けた男性医師は薬草治療など一顧だにしなかった。 癒しが<神>や<自然>のワザであり、医師はただそれを懇篤に手助けするだけだ、と信じていた。 実験薬理学の父~薬には各人の反応に著しく多様である。(今日の医学生、医師は普遍である、と思い込んでいる。) 医師による自己人体実験、という考え方は当の昔に放棄されている。 キナの皮~マラリアの特異的な薬(医学で初めての特効薬) 類は類を治す~健常者に特定の症状を起こす物質には、それと類似した症状を呈する病気を治す効力がある 薬理効果には二相性がある。~初期症状の後に、その反対の症状が現れる~アヘンは多幸感の後に抑うつ状態を起こす。 最初は薬の直接効果、あとに、体が均衡を回復しようとする反作用~ホメオパシーはこの反作用を利用しているのかも この初期効果を減らすため、投与量を減らした。ところが、効果は向上した。~無限小の法則 病気に抵抗する生命力を引き出すことになる。 振とうについては、何も語っていない。 単味の法則(第二法則)~調剤を一度に一種類だけ使え~患者がどうなるかを見届けてから行動せよ 慢性病の法則(第三法則)~急性症状がよくなっても、いずれ再発することが多い。その原因は、アロパシーによって、症状が押さえつけられ 体の奥に押し込められており、それが発症するためである。したがって、それを治さなければならない。 (体表の病気は体内の病気よりも軽い、という考え) 1840年末に流行したコレラに対する治療成績はアロパシーより良かった。 1840年代の終わりには医師免許法を撤廃させた。(正統医学の敗北) ポピュラー・ヘルス運動~いかなる治療であれ、本人が有効と認めたものについて、施術の資格を与えるべきだ。~誰もが自分の主治医だ→ホメオパシーを支持した (医学史~この時代を暗黒、と描いているが、間違い。) アロパシー陣営の反撃 1848年 アメリカ医師会を作る 1868年女医を排除 1870年 有色人種を会員に持つ医師会の代表権を認めない。 アロパシー医は瀉血をやめた。(1860年ころから) ホメオパシーの敗北とその後 大部分はアロパシーを取り入れMDに吸収された。 少数派のハーネマン派~1900年 15000人のハーネマン派医師がいた。(6人に一人) 専門医学校も22校残っていた。 20世紀の進行と共に壊滅状態になる。 感染症に対する勝利、各種ホルモン剤・抗生物質をはじめとする、薬剤発見~科学的医学の発展~20世紀の半ばにほとんどいなくなった。いても老いた。 ヨーロッパ諸国でも大半は衰えた。第三世界、特にインドで生き残った。 近年復活の兆しあり。 アロパシーへの不満~高価、危険、慢性疾患に無力~テクノロジーに依存しすぎる~英雄医学に似てきている。 ホメオパシーが効くということは、侮辱以上のものであろう。アロパシーでは夢想だにできないことが、起こることを思い知らされるからである。 3、ホメオパシーはなぜ効くか ①本当にホメオパシーで治ったか。 ②治癒と治療の因果関係 ③砂糖錠より効かない薬 ④ホメオパシーはブラシーボか ⑤アロパシーとホメオパシーの根本的相違 ・1933年 ベルッソン~塩化第二水銀 10のマイナス120乗まで希釈しても、糖を澱粉に加水分解すること示した。 ・1946年 追試 しかし、いずれもホメオパシー関連の雑誌で発表さてたもの。 ・希釈した溶液中かって存在した物質の分子が何らかの方法で溶媒の分子構造に永久的な変化を与え、、その結果、試薬の分子がなくなった後も その液体は未処理の液体と別のもになる。 Ⅱ 健康とは何か 4、<健康>とは<全体>である。 ①<全体>とは何か。 ・かって、医術、魔術、宗教は一体であった。~医術だけが突出したため、健康を否定形でしか定義できなくなった。 ・health の語源は、<全体>である。 whole hale holy アングルサクソン語 ・cure care は同じ ラテン語~治療は気にかけて世話すること ・treat 古代フランス語 ある特定の目的に向かって対処すること ・medicine medicina (ラテン語~古代インド・ヨーロッパ語) remedy meditate(瞑想する) measure ~秩序を立てる為の思慮深い行為 ~<全体>のある側面を回復させる行為 ・<全体>~量的に完全=complete 質的に完全=perfect ②聖なる円 ・神聖と健康とのつながり~宗教と医学の共通基盤なのだ。 ③ヘルメスの杖の秘密 病や健康の問題は単に、科学と言う方法でいずれくまなく分析され、理解されるようになる肉体的状態のことだけでは解決されない。 それは、「存在」の最深部にあたる最も神秘的な層にねざしているのだ。 心理に目覚めた成人や思想家たちは、悪とは物事の一面に過ぎず、創造物の全体性を補完するために必要な、裏の側面なのだ。 全体性や完全性の裏面、つまり病や死でさえも受容し包含することから生じる。 現代の医者は健康と言う言葉の語源的意味である<完全>としての<全体>と言う概念を把握できない。それを理解するには宗教と哲学が それを巧みに使い分けるには魔術の技法が必要であることもわかっていない。 健康とは何かが深く胸の奥底で理解できない限り、自分や他人の健康を回復することは出来ない。 5、<健康>とは<全体>である ①調和とバランス ありうべき全体像とは、単に構成要素が揃っているだけではなく、それらが調和的に統合され、バランスよく配置されていることである。 バランス~bilanx(ラテン語)~bi(二つの) lanx(皿) libra(天秤) (てんびん座~唯一の無生物名)~土星は大凶であるが、てんびん座に入ると 高貴とされる バランスの中にこそ混沌のさなかに生まれる静寂と美がある。 ②ダイナミックな平衡 ・健康のバランスは動的なバランスである。休息と活動の周期・ホルモンの分泌、強烈な本能的衝動の盛衰などの支配を受け、騒音、刺激物、病原物質、 電磁場、老化、感情の波などに晒されている。 ・人間を構成し人間をとりまくあらゆる要素、あらゆる方向が、ダイナミックに、かつ調和的に平衡状態にあることである。 6、健康と病気の重大原理 ①完璧な健康は達成できない。 健康である平衡は一時的でしかない。健康と病気とは言わないまでも健康でない状態が連続している。 ②病気になっても大丈夫 ③体には自然治癒力がある。 治癒は外からでなく、内からやってくる。失われた平衡を取り戻そうとする、体に備わった働きである。 ④病気の作因は病気の原因でない。 唯物的医学(現代医学)は、病気と病気に導く作因との間の因果関係について、危険で誤った信念を助長してきた。細菌は病気の作因である。 平衡が崩れた時、病気の作因は活動の場を見つけ、病気を引き起こす。 病気の作因はいたるところにある。 病気の作因を排除すると言う希望を持って、それらに戦いを望むのではなく、それらに対する抵抗力を高め、それらとのバランスを保ちながら生きろ方法を学ぶこと。 ⑤あらゆる病気は心身相関(psychosomatic)である 心と体は分離できない。治療戦略はこの事実に立脚しなければならない。 ⑥病気には必ず軽微な初期症状がある。 ⑦体は人によって異なる。~「甲の薬は乙の毒」 ⑧どんな人にも弱点がある ⑨血液は治癒エネルギーの主要媒体である。 ⑩正しい呼吸は健康へのカギである~生命は最初の呼吸で始まり、最後の呼吸でとじる。 呼吸=精霊 精神と身体を結ぶ架け橋。 意識と無意識を結ぶ架け橋。 Ⅲ 治癒とは何か 7、治癒の本質 ①怪我は自然に治る~怪我に塗る薬で治りが早くなることはない ②反応・再生・適用~治癒の三局面 ③生物はみな<治癒>能力を持っている。 人体の多くの細胞も脱分化、及び失われた組織を再生する潜在能力がある。~失われた足や、手を再生できるかもしれない。 牡蠣は異物からの刺激を守るために、真珠を作るように、人体も膿傷を形成した感染巣を被包する。 ④鉱物も星も治癒する。 治癒がブロックされている時、その原因が非物質的要因であるばあいもあり、心にも変化を起こさない限り、治癒は起こらない。 治癒の障害物を除去したり、失われた材料を補給したりして、病変部分に治癒が発動するのを手助けすることは出来る。 医学は「癒しの技」ではなく、体が癒しの技を行うのを助けることが出来るだけである。 Ⅳ 奇奇怪怪の諸治療総覧 8、アロパシー医学Ⅰ・内科・外科 ①さまざまな批判 アロパシーが公衆衛生に寄与している、と言うのは過大評価~19世紀末に主な感染病が征服されたのは血清やワクチンのおかげでなく 下水設備、汚水処理、食物と水の供給のおかげであった。 今日の医療は、高価で危険だ。 特定の分野の病気に対するアロパシー医学の無効性には、単に理論的欠陥だけでは済まされない、深刻なものがある。 ~ウイルス性急性感染症、栄養、及び代謝性疾患、慢性変性疾患、アレルギー及び自己免疫疾患、がん、心身症、精神病は苦手 アロパシー医はあらゆる代替医療に対して、閉鎖的であり、あわよくばつぶそうとしている。 ②内科と外科の対立 ・外科医は中世ヨーロッパの床屋外科の末裔である。そのころの内科医は大学でのエリート集団である。高級な職業と自負していた。 ・古代ギリシャでは内科と外科の区別はなかった。 ・特定の入院患者の管轄争い、苦手患者の押し付け合いがある ・外科医はしばしば、不要な手術を行い、極端な方法をとる。その施術者が健康や病気の基本原理について無知であることが多い。 ・患者に健康維持や病気の予防に対する自己の責任を回避する傾向にある。 ・強気な外科医は、切らなくて良い胆嚢、虫垂、扁桃、子宮を数え切れないほどきっているはずだ。 ③不要手術の氾濫 ・扁桃、アデノイド、胸腺は免疫系の機関である~切ってはならない。 ・松果腺は内分泌系を調整している。 ・虫垂もおそらく免疫系にとって重要であると思われる。何かの手術のとき、ついでにとってしまうのは、絶対に間違っている。 ・1976年、ロサンゼルスで5週間の医師のストライキがあった。この週の週間死亡率は、その年の平均死亡率を下回った。~不要の手術が行われなかったため。 ストライキがおわったら、死亡率は上昇した。 ・根治乳房切断手術(覚醒手術)は乳がんの再発防止に役立っていない。~その後アメリカでこの手術は減り、それをアメリカに行って学んだ近藤誠医師が日本に導入し た。(店長記) ・新しい術式は縄張りの拡大と収入増になるので、時にはその意義を確認しないうちに、普及してしまうこともある。 ④症状だけ抑える危険性。 ・外科医は内科医より誤った考え方に基づく危険な方法をとることが多い。 ・術後熱を予防する、と言う考えは間違っている。その為に抗生物質を点滴するなどもってのほかである。熱を下げれば、細菌の攻撃と戦う力を弱める。 ・これに拍車をかけるのが、外科医と内科医の意思疎通の欠如である。 ・冠動脈バイパス手術は一時的にはよいが、その動脈の病変は進行して、心臓麻痺で死ぬ確率は変わらない。 ・この手術は、重い病気に罹らないように気おつける動機を蝕む。生活習慣を改めて、この病気を根本的に治すことなく、症状だけを抑える治療をする人に多い。 ・自分の健康は自分で治し、手に負えなくなる前に簡単な方法で治す。心臓移植などの華々しい手術は、このような動機を抑えてしまう。 ⑤コス島伝来の遺産 ヒポクラテス(BC460~BC370頃)~病気は超自然的な力ではなく、自然の力によって生ずる。 健康とは、体と心を含む内的な力と外的な力との調和的バランス状態の表現である。 自然治癒力を強調した。 「自然が病を癒す。人体に生まれつき備わっている仕組みが、、瞬きをしたり下を動かしたりする反射と同様に、反射として自動的に 働く。なぜなら、自然はこれらの本質的な振る舞いを、訓練も教育なしで行なうものだからである。」 環境医学の父でもある。「空気、水、土地について」~人間の生活現象と地形、気候、季節、天候、食物、などの関係が詳述。 1800年代の後半までこの本は医学生は必読であった。その後、細菌学説などの特異的病因論が興り、読まれなくなった。 細かい問診と視診に基づき診断した。「何より患者を傷つけないこと」 ⑥科学的検査の濫用 診断~問診~ヒポクラテスに始まる 物理的検査、~古くから行われていたが、多くは19世紀(1819年 聴診器) 化学的検査~現代に開始 ⑦医原病を生むテクノロジー信仰 新しい診断法も価値があるが、頼りすぎろことがいけない。 9、アロパシー医学Ⅱ(薬物) ①薬物としての薬 毒物としての薬~アロパシー医学は診断がつけば、治療法のほとんどは投薬である。 今日の内科医は頑迷固陋な唯物論者である。 アロパシー医学の患者は薬を全く使わない治療法を信じない。 「薬」は古代ギリシャ語の「毒」から派生した言葉である。 毒と薬の違いはその服用量だけである。 アロパシー医学が選ぶ薬の種類と投与量に問題ある。 1800年頃までは、医学と植物学は結びついていた。山村部には大学とは無関係の薬草医がいた。(多くは女性) 1803年アヘンからモルヒネを抽出した。 純粋な有効成分なら既知の薬で既知の効果を得るための一回服用量が正確にわかるのではないか。 薬草療法にまつわる迷信がいっそうされた。 ②生薬と精製薬との」質的違い。 ・薬効は全て単一成分に帰着し、治療や研究には純粋な成分の方が生薬より優れていると思い込むようになった。 ・植物の薬効を単一成分に負わせることは間違い。 ・モルヒネを与えた場合とアヘンを与えた場合では、その反応に相違がある。 ・薬理学における確固たる原理~薬の強さはその服用量によってではなく、血中濃度、標的器官中濃度の濃度をいかに早く高めるかによる。 その濃度が急上昇すると、強く、短期間に働くが、同時に治療効果よりも、往々にして毒性を発揮する。 ・皮下注射~1853年 スコットランドのアレクサンダー・ウッドが発明、彼の妻は世界で始めてモルヒネ中毒患者になった。 ③副次的成分に価値がある。 ・精製薬の方が生薬より危険が多く、時には薬効も劣っている。 ・喘息薬エフェドリンは、服用した翌日にイライラ、不眠、倦怠感の副作用があるが、原材料の麻黄は効き目は遅いが、薬効は同じで、副作用はないか、弱い。 ④安全より速効を選ぶ現代医学 ・ジギタリス製剤は、心臓の期外収縮を消失させ、収縮力を高める。非常に良く効く薬だが、安全圏が狭く、毒性も強い。 ・ジギタリスの葉は、姿を消した。生薬や希釈剤より精製剤の方が科学的、と言う100年前の信仰を強化している。 ⑤功罪半ばする合成剤。 医学者が安全性や総体的、長期的な治療効果より、強さや即効性を重んじていることに危惧する。 アスピリンはまだ作用機序が明らかでないものを含めて、からだの各組織に作用する強力な薬である。今日では放置しておいたほうが望ましい 微熱や中程度の発熱にも安易に使われている。正しい服用法でさえ、胃の内膜に微小出血をおこす。対象の成人、小児を問わず、使い方の無謀、慎重を問わず 深刻な薬害をもたらしている。 ⑥<新薬>誕生の内幕 ・20世紀になって、製薬は大学から製薬会社に移行した。その製品の多くは無価値で、高価で、ある。 ・製薬会社のやり方を知らない人は、彼らが病気の研究をして、それを治すための薬を開発していると考えているが、実態は違う。 特定の分子に詳しい化学者を雇い、その化学者が新しく特許を得られそうな分子を作り出すことの方が多い。規制の薬の亜種で特許をとり、あとはそれをどのように 販売するかが問題となるだけだ。 ・精神病患者に効くとされるソラジンに似た分子の所有権を得て、それが何に効くかをしる。病名の違うさまざまな患者にその新薬を与えて、服用量を増やしていったらどうなるか、を観察する。 ・薬は、そうやすやす、有用なものは見つかったり、作り出されるものではない。 ・医師は、薬に関する情報を客観的、中立的な情報源からではなく、「内科医卓上便覧」のような製薬産業側の出版物から得ている。 ・製薬会社の販売方法は、悪質なものが多く、贈賄は当然のこととされる。 ・今日の入院患者は、同時に平均すると6種類の薬を飲まされている。 ・病院内での薬の使い方に誤りが多い。(薬の選択、患者の選択、服用量、服用時間) ・医師は、自分の良くわからない薬を、更に解らない病気の治療の為に、全くわからない人にあぶるほど飲ませている。 10、アロパシー医学Ⅲ(怠慢の罪) ①アロパシー医学に欠けているもの ・アロパシーには、病気とは何か、治療とは何かの、はっきりした概念を持ち合わせない。明確な統一した理論がない。 ・病気の特異的、物質的な作因の証明と、その作因を押さえ込む個別的な治療法とにかんする膨大かつ煩雑極まりないデータの集合体になっている。 ・健康に対する明確な概念がないため、医師は健康ではなく、病気のことしか考えなくなった。 ・予防医学を口にするが、公衆衛生、伝染病の集団予防を唱えるだけだ。 ②非物質的因子の無視 ・現代医学しか信用しない患者は、足しげく病院に行き、薬をもらうたびに、健康や病気は素人の理解の及ばぬものである、という信念をふかめ、いつの間にか医師、薬 病院に頼り切ってしまう。 ③人体の全体に対する不遜な無知 ・「胸腺肥大」~胸腺の役割がわかっていなかったとき、幼児にこれを切除した行為は、自分に理解できないからといって、それを無用呼ばわりすることは、 人体に対する不遜である。~このようなことは、アロパシー医学だけに見られる。 ・アロパシー医は簡単で安全で安上がりな方法があるかもしれないということを考えもせず、最も極端で、高価な治療法に手を出す。~自発的治癒力に対する恐るべき認識の欠如。 ④エンテルビオホルの教訓 ・ひとの腸は、その人の住む環境に相応しい細菌との密接な関係があってこそ、正常に働く。 ・無菌室で生まれた実験動物の腸は、外観も機能も異常である。 ・細菌交代症候群 ⑤心は空想上の器官か 11、三大異端医学 ①アンチテーゼとしての異端医学 ・非正統医学の治療家を訪れる患者が、その治療法の背景や理論をほとんど知らないで治療を受けることに多少の危惧を感じている。 ・今日、アメリカのほとんどの町や市で、非正当医療家の存在が目立ってきた。また、お客が遠のいたアロパシー医で非正当医療を、その補助として 取り入れようとする動きもある。 ②オステオパシー アンドルー・テイラー・スティル(1828~1917)(熱烈な奴隷制廃止論者) 感染症も骨操作で治した。 1892年オステオパシー学校を開設。黒人女性に解放した。 この手技がスティルとその弟子たちに有効で、現代のオステオパシーには無効な理由は何か? ③カイロプラクティック(1895年 ダニエル・デーヴィット・パーマ 今日では全米の全ての州で認可されている。 薬の処方、手術以外の、大幅の診療の自由と権限が認められている。 ④ナチュロパシー 18~19世紀にヨーロッパで流行した温泉保養療法が起源。1900年ベネディクト・ルストがナチュロパシー大学を創設 四分の一の州で認可 治療法の理論的整合性の欠如 何ヶ月も欠かさず毎日氷水の中に身を浸して、自らの肺疾患を治した。 薬草療法、ホメオパシー、栄養療法、心理療法、マッサージ、骨矯正療法 水療法 温冷浴 断食 浣腸 鍼 ~外科手術、強力な薬剤は用いないことが共通項 アロパシーが隆盛し始めた頃に登場したため、それほど注目されなかった。 毛髪分析~毛髪と人体の成分を関係付けるものがない。 科学信仰がある現在は、自然治癒力を信ずるナチュロパシーが、医療界で力を持つことはない。 12、東洋医学 ①西洋医学を補充する東洋医学 中医の哲学は道教である。~健康とは内部と外部の力のバランスのこと、天の調和のこと 人体をくまなく「気」が回っている。「気」の過不足は期間の不全と全身の不調和を招き、その状態のことを「病気」という。 ②東西医学の認識の差 中医~エネルギーが「気管」から「気管」へと流れる、その経路と方向、及びその調整法。 体内のエネルギーの流れが、体表の流れに反射している。 体内の流れに直接介入できないが、体表の流れなら直接干渉できる。それによって、間接的に病的器官のエネルギー状態を左右できる。 体表をめぐるエネルギーの流れを変えることにより内部器官のエネルギー異常を調整するために、体の特異点に鍼を刺す。 石器時代末期以前~石鍼 1960年代半ば~鍼は話題になっても、物笑いの種であった。 1972年新聞報道~術後の痛みが鍼で消えた。 アロパシーに満足しない患者が鍼治療を求めた。 ③東洋医学に学ぶこと 「気」エネルギーを理解できるか? 鍼師は重要臓器の機能領域におけるエネルギーの過不足を正し、見えない病気が見える病気に進行するのを予防する。 X線検査、尿検査、血液検査全てに異常がなくても、痛み、不眠、イライラ、消化異常など、おかしな愁訴があるものだ。医師はこのような場合、「機能的疾患」と命名する。 ④真の予防医学としての東洋医学 「黄帝内経素問」 「それ故、聖人は既に病気になった者を診る事をせず、未だ病気にならざるものに注意を与えた。すでに治療しにくくなった者の治療を好まず、いまだ扱いやすいものを導いた。これが、先(季節の変化と調和した生き方の大切さについて)述べたことの真の意味である。既に大きくなった病気に投薬し、すでに進行した症状を押さえつけるのは、喉が渇いてから井戸を掘り、戦が始まってから武器を作くる振る舞いと同じである。それでは遅すぎはしまいか。」 その治療法は、機能的疾患(アロパシーが診断、治療法の対象になりにくい、構造的変化を伴わない疾患に優れた効果を発揮する。 東西医学が最も接近しているのは中国 宇宙に偏在するエネルギーを重視する。」 科学で探知・測定できないから、虚妄であるとは言えない。その実績を見よ。 13、シャーマニズム、マインド・キュアー、信仰治療 ①シャーマニズム 機能的、心身相関的患者に効果的なことは想像されるが、重篤な気質的疾患の治癒例も少なくない。 シャーマンは信念の力を駆使する。 ②マインド・キュアー(精神による治癒) 既成の教会や教義に固執しないが宗教心が強い女性に多い。 物質は完全に精神に従属する。 「クリスチャン サイエンス」の創始者~メアリー・ベイカー・エディー(1821~1910) ③信仰治療 ルルドの泉1858年 治癒を誘発した原因は、巡礼者の情動的な状態にある、と考えている。 旅の長さと困難さは治癒率と相関関係にある。 信仰行事の高まりがピークに達した時に興る。 重症の器質的疾患であっても、自然治癒は随時起こっているものだ。必ずしも聖地とは限らない。 シャーマン、マインド・キュアー、信仰治療の施術者が往々にしてみせる治癒例は、信念の力がからだに影響して 病気を改善、あるいは回復させていると言う実例である。 自分以外の誰かやなにか、つまり治療師や霊場が、病気を治す力を与えてくれると信じる、患者側の信念の力である。 (人間には、泥沼や冷たい泉の水以上に、他者を治す力が宿っているとは思われない。) 14、心霊治療 ①心霊治療とは何か 現代科学で説明できないことは、大して問題にならない。テレパシー、念力、予知を説明する科学理論モデルが発見されるのは確実だ。 心霊治療と信仰治療との違い? エドガー・ケイシー(1877~1945) 診断し、特殊な食事療法、マッサージ、医薬品などを指示した。 多くの医師がケイシーのもとを訪れた。 ケイシーの死後、彼が残した指示に従って患者を治療した医師もいた。今でも、「ケイシークリニック」がある。 1998年カリフォルニアが沈没する~ハズレ ②錆びたナイフの手術師 1971年41歳で死亡~ゼ・アリゴー(ブラジル、心霊医師) 右耳で囁く声~アドルフォ・フリッツ(第一次大戦で戦死したドイツ人医師)の霊~アゴリーが行った手術の手順を逐次教えてくれる。 アゴリー32歳の時、フリッツの霊が宿る。(夢の中にフリッツが現れ、治療せよ、と告げられる。) 15、ホリスティック医学 ①その評価と問題点~内容がはっきりしない、さまざまな考えの集合体である。 1970年代のカリフォルニアでアロパシー医学に対する批判として始まった(19世紀のポピュラーヘルス運動と類似) 現状に不満を持つ患者が代替医療を求めていることを察知した青年医師によって始められた。 医薬より、食事を重視する。 ホリスティックの名の下に、非正当医療を無批判に採用している場合がある。 ②その非現実性 確固とした原理と方法に基づく有力な新しい医学体系の提出で答えて解消しようと言う意欲が感じられない。 ③肉体浄化か中毒か ④優れたホリスティック医 必要と認めた患者を回す、地元の代替医療家たちとのネットワーク 「意識が変わったとき初めて真の治癒がおこる。それ以外は単なる治療に過ぎない」 科学的医学からあまりにもかけ離れた治療に身をゆだねたくないが、かといって、普通のアロパシー療法にも不安がある患者に対して、 確固たる信念で、対処する医師もいる。 16、クワッカクワッカリー(にせ医) 患者に治る、と言う信念を抱かせる治療家はクワッカクワッカリーではない。 自己の治療法の無効性を自覚し、どこかで他人を欺いていると言う意識がある限り、患者に治癒力を発動させるほどの信念を抱かせるのは難しい。 17、すべての治療法に共通するものは何か。 ①絶対効かないという治療はない 科学派にとって、奇怪な治療法は、効くのは「機能的疾患」だけと言う思い込みがちだが、進行した器質的疾患の確実な治癒例を誇っている。 ②絶対効くという治療法もない ③各治療法は互いにつじつまが合わない 互いにつじつまの合わない理論と方法に立脚した治療法がたくさん存在し、それぞれが成果をあげている事実は、健康、及び治癒に関する何らかの 普遍的な理論によって明らかにされなければならない。 ④創世記の新興医療はよく効く。 ⑤信念だけでも治ることがある 以上の結論を包括する統一変数は治療に対する信仰心である。 Ⅴ心とからだ 18、イボはなぜとれる ①イボとりの神秘 ②イボとりのメカニズム~イボとりのメカニズムは心が関係している。そのメカニズムが解明されれば、より重篤は疾患に対する治療に役立てることが出来るだろう。 ③イボ自然治癒メカニズムの有効性 体がイボを切り捨てると同じメカニズムで、いとも簡単に大きながん性組織を排除することはありえることだ。 がんの自然退縮の中には、大きな組織が何時間または何日間で消えた例がある。 ④イボとりの心身相関的意味19 19 プラシーボ反応(人を満足させる~ラテン語) ①効果でない、反応だ ②その恐るべき力 プラシーボによる死もあれば、癌の治癒もある。 「ヴァードゥー死」~呪い殺す~生命維持機能の活動を抑制する副交感神経の異常興奮。 プラシーボ反応が薬物その他の治療法の直接的効果より微弱だとする憶測も、いわゆる客観的反抗とは識別できるとする推計も、早計過ぎる。 一般人とは別にプラシーボ陽性反応者がいると言うことも幻想に過ぎない。 ③抗生物質はウイルス病に効くか ④受難日の実験 ⑤注射はなぜ効く ⑥医師の信念が治療結果を左右する プラシーボ療法の効果は、患者だけでなく医師の信念にも左右される。 20、活性プラシーボとしての医療 21、心が持つさまざまな力 ①催眠の心身相関 ②意思による内臓のコントロール ③がんの奇跡的治癒 ④意識拡張剤服用者の驚くべき体験 一定の精神状態の下でアレルギーが完全に消失しうるとすれば、それは心と免疫系とのつながりを探求すべき理由となる。 アレルギーとは免疫系の機能がバランスを失った状態のことだからである。 ⑤なぜ、痛くも痒くもないか 体を異常な今日重樹にさらしても傷ひとつつかない特異な心身相関状態にみられる主な特徴は、リラクゼーション~筋収縮の負荷がない、完全なバランスの取れた 弛緩~である。 ⑥火渡の儀式 1974年マックス・ブランク研究所の原子物理学者がフィジーで行われた火渡りを測定 316℃ 足~66℃~科学では説明できない。 特殊な意識状態の時に現れるからだの特殊な能力の一例。 神経系が関与し、心の支配のもとに興る現象であることは確かだ。 ⑦心が先か脳が先か 唯物論者~意識は随伴現象でしかない。(脳の物質的な電気回路からたまたま生じる、付帯的、副次的な何ものか)~脳が先で心は後。 意識のある患者の脳の一部に電極を刺しいれ直接電気刺激を与えると、患者はありありとした幻覚をみる。 神経外科医~ワイルダー・ペンフィールド~心は必ずしも脳と同一の時間・空間的広がりを持つものではない。 心の一部は脳と別に存在し、脳に依存することなく機能しうる。 意識が先で、意識が脳活動を組織化し、それによって体をコントロールする。 ⑧内臓レベルの信念 大脳皮質の産物である意識的な思考と、治癒を含む心身相関的メカニズムを制御している下位の中枢とのあいだには、直接ゆききできない。 Ⅵ紀元20000年の健康と治療 22、医学者が物理学者から学ぶこと ①科学としての医学の問題点 人体を複雑な機械装置と考えてきた。 意識や心の問題は無視された 20世紀の科学~観測する人間の意識から孤立した単なる機械装置はない ②理論モデルは現実そのものではない 科学は究極の真理を示すことは出来ない。 ③現実はつくられている ヒンズー教徒、仏教の現実感と現代物理学の現実感の驚くべき類似性 19C科学~心と物質の相互作用を信じることを迷信だ、と非難した。 魔術の大前提は、大宇宙と小宇宙が繋がっていること、外的現実内的現実が相互依存的であること と言う認識にある。 魔術師は意識の操作で現実を変えようとする。 健康と治癒の鍵としての意識の変化を強調する代替医療法は、そのことだけでもアロパシー医学より優れている。 ④現代医学の理論モデルは19世紀の遺物 アメリカ、ヨーロッパの医師は1860年まで瀉血していた。その後、アヘン、アルコールと言った薬物を大量に使い始めた。 物理学、化学、生物学が新しい医学教育の基礎になった。 科学者になったい医師は、高まりつつあった大衆の科学信仰を利用して、失われた威信を取り戻すことができた。 素粒子の性質を説明する段になると意識の問題が含まれてしまい、岩であれ、星であれ、植物であれ、そして、人体の場合は特に いえる事だが、素粒子によってできている一切の系から意識を分離独立させることは出来なくなる。 ⑤心身相関現象はもはや科学的事実 科学が医術に貢献することは明らかだ。 健康と治癒の正しい定義に基づき、病気とその治療法の間により矛盾の少ない、新しいモデルを探求する医学者は 曖昧な定義に依拠する医学者より、はるかに治療に役立つ適切な研究をするようになるはずだ。 心と体の相互作用という問題自体が、科学研究の処女地なのだ。 23、21世紀のニューメディスン ①自分の健康は自分の手で守れ 予防法と治療法の患者教育を施せば、医師の日常雑務は軽減する。 24訳者あとがき 第二のポピュラーヘルス運動の旗 <コメント> アマゾンの他世界中を回って12年間、人を傷つけない医療、すなわち、 自然治癒力を信頼する医療(代替医療)に関するあらゆる情報を収集し、自らも研究しました。 健康とは<全体>である、と言う定義は大変理解しにくかったが、人体が多くの外部要因と内部要因によって影響を受けており その全体が均衡していることが健康である、と考えると理解できたように思えました。生命は、静的ではなく、動的存在、と言うことですね。 自然治癒力もそのように生命を捕らえると理解できるのではないでしょうか。 意識、こころの問題を科学で解明することが可能かは不確かですが、出来たとしてもまだまだ遠い先のことでしょう。 しかし、意識、心が健康に与える影響は確かなことなので、たとえ不確かであっても医療に取り入れていかなければならない。 ワイルが提唱するあらゆる病状と治療の実績をデータベース化し、患者の治療に役立てよう、という構想は大変よいのですが、 プライバシーの問題をはじめ、実現には多くの解決しなければならない問題が横たわっているように思われます。 19世紀のアメリカの医療の歴史は大変興味深い。現在のアメリカに代替医療復興の動きは、対抗文化だけではなく、 歴史的遺産が合ったのですね。ワイルは、別の本で日本の医者の「権威主義」とそれにひれ伏す患者を批判しています。(アメリカにも その傾向があるが、日本ほどでもない、としています。)明治以降の医療の歴史を考えると、日本では「医療の民主化」は起こりえなく、 他の多くの分野と同じく、アメリカの真似のようです。しかし、日本(東洋)には、西洋にない自然観が人々の間にねずよくありますから 真似のように見えて、日本(東洋)独自の改革を実現できるかもしれません。超ミネラル水が急速に広がってゆくのも、その道程の一つに なるかもしれません。 著者は決して西洋医療を否定したわけではなく、その後代替医療と西洋医療の良いところをお互いに補って医療をめざす″統合医療″を提唱し、 世界の主要な推進者の一人となっています。 ミネラルについては、あまり良くわかっていない、として取り立ててその不足について指摘してはいませんが、 著者が研究したのは主に1980年代である、と言う時代の制約があるものと考えられます。 弊店の健康相談を担当されている沼田医師がスタッフとなっている「eークリニック」 の運営もワイルの考え方がベースになっていることが読み取れます。 |
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