超ミネラル水ショップ 読書ノート 結城康博著 「医療の値段」 |
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医療の値段 結城康博著 207P (岩波新書) 序章 病気を治すのにいくらかかる 1、実際の治療費はいくらなのか。 ①窓口で支払う医療の値段
②医療は財か 患者は一度全額支払い、保健負担分を返却する方法(償還払い)のほうが、衣料の値段が理解でき、コスト意識が高まるのではないか。 「診療報酬点数表」~公定価格 2、医療と政治 ①医療と利益団体のイメージ 日歯事件~現場で真摯に働く医療従事者にとって歓迎できないであろう。(そのような人もいるだろうが、一方発覚して残念だ、と思っている人も多くいるだろう。 ~松下) ②医療の値段を浸透させる。 2006年医療制度改革~「保険者の再編」「高齢者医療制度の創設」「医療計画の見直し」 専門家内での議論では解決しない。一般市民を巻き込んだ議論が必要。~医療側に偏っている「情報の非対象性」を是正 3、本書の構成 「医療の値段が決定されるプロセス。」「医療政治のあり方」 Ⅰ医療の値段の決められ方 1、診療報酬と新議会制度 ①診療報酬とは 往診療~650点X10円=6500円 別途数19以下は「診療所」 20以上は「「病院」 180日を越える入院患者~一部自己負担 再診料~逓減制廃止~2003年730円 ②医療の値段を決める審議会(中医協) 厚労省保険局医療かたたき台を作る。 ・社会保障審議会医療部会~医療体制のあり方、医療計画 ・社会保障審議会医療保険部会。~医療保険制度 ・中央社会保険医療協議会~医療報酬~1950年 ③医療の値段は2年に1度見直される。 2002年診療報酬改定~総額2.7%削減 一般市民、患者が改定のプロセスを理解することは難しい。 ④中医協改革 2004、「規制改革・民間開放推進会議」で「混合診療」について審議された。これは、内閣府の組織で、厚生省の組織ではない。 ・混合診療 ・株式会社の医療分野参入 ・医療の値段を決定するシステムの見直し(中医協の見直し)。・地域医療計画(ベット数規制を見直す) 2、専門家集団で決められる医療の値段 ①中医協の構成メンバー 20名の内訳~
・病院団体枠~病院団体の意見が反映されやすくする。 ・10名以内の専門委員をおくことができる。 決定プロセスが一般市民に理解されるようでなければならない。 ②中医協の組織構成 ・内部組織
・外部組織~①高度先進医療専門家意義 ②薬価算定組織 ③b保健医療材料専門組織 ④診療報酬調査専門組織~医科学系学識経験者 医療経済学者 ③医療系学会の影響力 厚労省保険局医療~医師、歯科医師、薬剤師、看護師の専門官が取り組んでいるがその過程において医療系学会の影響力は大きい。 内科系学会社会保険連合。外科系学会社会保険委員会連合。 中医協も大学の教授の意見を聞く姿勢である。 大学病院関係者が直接中医協に所属していなくても、決定プロセスに声が届くようになっている。 Ⅲ、利益団体と医療(医療費をめぐる政治史) 1、日本医師会と日本歯科医師会 ①日本医師会 1916年 大日本医師会 1980年 医薬分業が浸透(明治から大正にかけて日薬が政治運動。~医師らは危機感。~医師側の組織「大日本医師会」結成) 戦後GHQ体制下では力はなかった。 1952年、GHQから主導権回復後、徐々に政治力を持つようになった。 ②竹見日医時代 1957年会長に就任~以後25年続く。 厚労省は立案過程において、そのつど医師会に根回しが必要であった~竹見の政治の為。 1982年、花岡堅面が会長に選任~厚生省との宥和政策により、高度成長後の時代を乗り切ろうとした。 1982年 吉村仁保険局長が「医療費亡国論」を発表。 ③会員数とその組織 2004年 161000人 組織率 6割(最盛期の7割から低下している。) 会員の分類~A(1)会員~病院、診療所の開設者、管理者~全体の半数 A(2)会員~勤務医~全体の20% B会員~勤務医で日本医師会医師賠償責任保険未加入者~25% C会員~研修生で申請があった者~1% 開業医の80%が加入 ④組織構成と会長選挙 ⑤職能団体と学術団体 日医~日本医学会~学術団体 ~日本医師会総合政策研究機構~医療政策のシンクタンク 開業医は医学部を離れて学術に遅れをとらないため、日医医学会の学術シンポジュウムに参加する。 ⑥日本歯科医師会 歩み~1903年、「大日本歯科医師会」 1947年 「日本歯科医師会」に改組 2005年現在 会員数 65000人 歯科医の現状~ 2002年の歯科医数は92000人 診療所歯科医~78000人 病院歯科医~12000人 組織率~8割(対診療所歯科医) 7割(対総歯科医師)
一般の診療所に比べ多い(人口10万人当たり50箇所) 現在歯科医師は過剰である。 職能団体としての位置づけ。~日歯内に「日本歯科医学会」が組織されている。~大学歯学部と疎遠になった、歯科医は「最新医療術」と知識を得ることができる。 ⑦ 日本薬剤師会~1893年設立 医薬分業に向けて運動する。 会員数~96000人(2000年) 薬剤師は21万人いるので、組織率は50%に満たない。 ⑧日本看護協会~1946年設立 保健師 看護師 助産師 準看護師 会員数56万人 組織率 約50% 内部組織~日本看護学会 中医協の推薦枠はないが、1名の専門委員枠がある。 日医との関係はよくない。問題は準看護し制度で、中卒後の養成所卒業で資格が取れる。病院は ⑨日本病院会~1951年設立 2700病院 ベット数は71万 病院の組織は利害が一致せず、いくつか存在し、まとまった運動ができなかった。 厚生省と協調した時期もあった。 1958年分裂(大病院である公立病院と小さな私立病院の利害が一致しなかった。) 1962年、全日本病院協会が分裂し、独立した。日医系である。 ⑩病院団体の連携 四病院団体協議会が2000年に発足。医療費抑制に対応するため、連携した。 2005年病院11団体によって、「日本病院団体協議会」が結成される。全国9000施設の80%が加入。厚生省の働きかけがあった。 2、利益団体と政治活動 ①日本医師連盟 日医は社団法人であるため、政治活動が制限されている。そのため、政治活動の目的の組織。 ②政治献金と選挙運動 2000年 自民党へ13億円献金 他に1億円のパーティー券購入 基礎票は20万 自民党へ 衆議院議員5名 参議院議員2名 ③日本歯科医師連盟 3、壮絶なライバル意識 ① 3医師会について ②患者数と収入格差 1993年以降、歯科診療所の収入は減少~1993年より、2001年では10%の減少 原因は歯科医過剰。1970年代に歯学部定員増加。 1986年から厚生省は削減政策を実施 Ⅲ、医師会と医療費(医療費をめぐる政治史2) 1、政界と強いパイプを築いた武見体制 ①武見太郎とは 会長歴(1957年~1983年) ②武見の意外な一面 学問好き、医師は自からの専門分野を極めるべし。薬剤を売って儲けるなかれ。 ③武見と政界 武見と厚生大臣、与党幹部で決められたが、現在は医師の勤務医思考がつよくなった為、そのようなことはなくなった。 ④ワンマン体制 制限診療の撤廃運動~医療が国の保険制度で制約されているのを、廃止する運動。 吉田富蔵~日医が医師の利益だけを追求すれば、国民からの信用を失う、と危機感を持った。 反武見の主張 医療費についての交渉は、厚生省ではなく、大蔵省か官邸に行うべきだ。 武見が行った交渉結果は抽象的なものが多い。実現したのもは多くはなかった。 武見の主張~①地域医療の促進②制限医療の撤廃(保健医療で医学の進歩が遅れることを懸念した。)③医師の主体性の尊重④診療報酬の引き上げ 2、武見に日医と対立した団体 1978年 医師優遇税制廃止 3、武見日医から学ぶもの 社会情勢を見極めた力 患者の代弁者的機能も果たした。 Ⅳ、かかりつけ医制度と医療費 1、かかりつけ医制度 ①ターミナルケアー(終末期医療) 2003年~在宅死13%、病院死、その他6% 在宅死を希望しながら、多くは病院死する分~家族介護の負担、夜間訪問サービスの未整備、かかりつけ医がいない。 ②介護保険とかかりつけ医 2000年 公的介護保険制度発足、~医師の意見書、認定調査が必要。サービスを受けるには日常的にかかりつけ医を決めておく必要がある。 健康な人とかかりつけ医(歯科医) 1999年 かかりつけ医がいる府との割合~6割 日医は健康な人もかかりつけ医を持つことを奨励している。大病院志向を是正する。 日歯の方が熱心。(歯科医過剰の為) かかりつけ薬局(日薬) ③在宅医療の拡充 在宅医療の実情~医療費の30兆円に占める在宅医療費は約2%の7000億円程度である。 訪問介護サービスは医療保険、介護サービスを合計しても、1500億円程度である。(0.5%) 訪問看護ステーション 1992年制度化 増加傾向にあったっが、2000年の介護保険制度発足後はあまり増加していない。 診療報酬における加算。 「特定疾患療養指導料」~医師が糖尿病や高血圧などの生活習慣病を伴う患者へ療養上の指導を行った場合の、「医療費の値段」~「診療所」では2250円 「100ベット数未満の病院」では1470円、「200ベット数未満の病院」では870円 「老人慢性疾患生活指導料」~医師が患者や家族に老人の慢性疾患に関する療養上の指導を行う際の価格。 2、入院医療と在宅医療 ①入院医療の見直し
入院基本料(基本的な検査、投薬、注射、処置が含まれる)~病院では、入院期間が14日以内であれば、16610円 15~30日~14160円 診療所では、7日以内~7120円 14日以内~6770円 30日以内~5740円 でるだけ20日以内に退院させようとする。 日本は入院期間が長い~日本~28日 フランス~13日 ドイツ~11日 イギリス~8日 アメリカ~7日 1000人あたりのベット数も多い ②アメリカとイギリスの影響 アメリカの医療~競争原理の導入 マネジドケア~医師と患者の情報の非対称性を是正して、従来の出来高払いの問題点を改善し、医療を効率的に運用する。 保険者が自ら医師や病院と契約して、その費用を支払うシステム。 民間保険制度が主体、(メディーケア、メディメイドを除く) 医師の経験や直感に頼らなくても、科学的エヴィデンスに基づいて診断や治療にあたるシステムが確立されようとしている。 「規制改革、民間開放推進会議」でも、医療への競争原理の導入について議論された。 イギリスの医療 プライマリーケア、かかりつけ医はイギリスが発祥の地。 NHS(国民保健サービス)~はじめに一般医で診察され、治療の方向が決定される。 患者による医療機関の選択権はない。 入院医療においては、医療費抑制によるNHS改革の病床数制限が大きな問題となっている。 入院まで時間がかかる。 富裕層はNHSを利用しないものも多い。 3、史上初めてのマイナス改定 ①小泉内閣による2002年医療改革~・診療報酬本体のマイナス改定 ・2003年実施のサラリーマン本人の患者事故巣短増額(2割→3割) ・20034年実施の生還健保および保険組合における保険料の引き上げ 総枠2.7%のマイナス。 ②在宅部門における医療の値段 ③医療サービスをどう提供してゆくか。 社会保障審議会医療部会~かかりつけ医の普及 ④2006年診療報酬改定~3.16%に引き下げ 2005年 厚生省による医療経済実態調査は開業医の高収益性が明らかになった。~単純に一般業種と比較して高いと言うわけにはゆかない。(10~20年の修業 大病院では初診料のほかに、特別に別途費用を徴収してもよいことになっているが、半数近い病院では徴収していない。 小児科医、産婦人科医不足が深刻化しており、この分野を手厚くするような政策とられる。 Ⅴ、「医療の値段」と政治(日歯連事件からの検証)~略 終章~公正な医療の値段とは何か。 1、医療の値段の決め方はどう変わるか。 ①連合の取り組み~連合枠2名について、「支払い側代表」としてではなく、「患者側代表」としての人選を行う。 ②中医協はかわるか。~・中医協の機能と役割のあり方。・公益機能の強化・病院当為多様な意見を反映出来る委員構成 など等 ③医療の値段と医療費 ・患者の意見をどのように反映させるか ・医療価格表のたたき台作成を厚生省完了に任せてよいか。~中医協の事務局を設けるべし。 2、高度化した医療時術と混合診療 ①医療技術は高度化する 1984年 「特定医療費制度」~・差額ベット ・大病院で受信した特別料金 ・予約診察 ・高度先進医療 ・医薬品の治験 ②感知する治療と直らない治療 医療技術~・医師による問診など、医師個人によるもの ・薬 ・検査機器などの医療器械。 ・遺伝子治療 、診断 現在慢性疾患には、完治治療は困難になっている。 ③命の選択と医療の値段。 高度医療は増加するので、保険代医療も増加する。従って、その医療費を支払える人と払えない人の格差が広がる。~命の選択を迫られる。 ④混合診療について 混合診療は認められず、「特定医療費制度」の拡大、再構成を中心に保険診療と保険外診療の併用が認められた。~未承認の薬や技術を速やかに ・医療に格差が生ずる ・効果が明確でない高度医療がはびこる可能性が高い。 ⑤特定医療費制度の拡充 ⑥最先端医療である遺伝子診断~遺伝病の早期発見 遺伝子診断の結果によっては民間保険に加入し図楽なる。遺伝子診断で新しい治療方法が確立されるわけではない。 3、これからの医療制度 ①膨張する国民医療費~毎年1兆円づづ増加している。 厚労省試算~2025年に65兆円になる。これを中長期的改革によって、49兆円に減らせる。 総額だけでなく、ここの医療費について国民的議論を巻き起こし、必要と国民が納得すれば、増税も受け入れられるのではないか。? ②総額管理制度 GDPの増減によって、医療費の総額を増減させる。しかし、この制度の導入は見送られ、一定の目標値を定め、それを超えたら検討することになった。 ③患者の負担はどうなるか。 患者の自己負担3割を上げることは難しい。 高額医療制度(1ヶ月の医療費が限度額を超えた場合、超えた部分が払いもどされる制度)の限度額が引き上げられるのではないか。 「保険面積制度」~一定額まで自己負担として、超える部部分を保険適用とする。安易に病院に行かなくなるが、慢性疾患患者にとって、負担が大きくなるので ④医療制度改革の論点 高齢者医療を段階的に70歳から75歳に引き上げることが決まった。 ・高齢者医療制度 ・保険者の再編・統合 ・医療提供体制のあり方 ・診療報酬体系の見直し ・予防重視型の衣料 ⑤高齢者医療制度の新設 30兆円の国民医療費のうち、65才以上が50%かかっている。75歳以上で40% 75歳以上で高齢者医療制度を適用 ⑥保険者が再編される。
⑦医療の提供体制 医師の経験年数によって、医師の技術料に差を設けるべきか? 施設の維持、運営管理費を別会計にしてはどうか? ジェネリック薬の奨励(特許切れの薬) ⑧予防重視型医療 4、市民にわかりやすく ①医療の値段と消費者感覚 ②クリティカルパスとセカンドオピニオン 治療、検査、ケア、処置のどの内容と入院期間という計画書を提示 ③医療政治学のアプローチ 患者が医療の値段をある程度理解して、医療機関うを利用したならば、医療の専門家に依存する姿勢を少しでも変えることが出来る。 あとがき 著者は社会福祉士であり、高齢者の介護に従事してゆく過程で、医療に関心を抱くようになった。 社会的入院は見直されるべきである。 治療が終わっても、医療ケアが必要な状態ならば、安易に在宅に戻れない。単身老人。老人夫婦の場合はなおさらである。 依然として、介護施設への入居希望者は多い。その待機者が長期医療施設を利用することが多い。毎月20万円の負担にもかかわらず、利用者は多い。 診療報酬改定をはじめとした医療部門と介護部門の整合性が必要。 <コメント> 目新しいことは書かれていませんが、往診料がいくらか、等具体的な数字を知ることはよいことです。著者は福祉の専門家で、その視点から医療を見ているのが 他の著書に見られないことです。しかし、他の著書と同じく現代医学を前提にしてかかれていましが、それにしても、批判精神の希薄な書物です。岩波書店の著書 一般にいえることですが。統合医療について、是非勉強してほしいものです。しして、「超ミネラル水」のすばらしさにも早く気づいてほしいものです。 |
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